アイ・オー・データ機器が、内部遅延が0.05フレームを実現したゲーム用液晶ディスプレイ『ギガクリスタ』シリーズ2モデルを発売します。

構成は、23.8型の『LCD-RDT242XPB』(写真)と27型の『LCD-RDT272XPB』。表示解像度は両機種ともフルHD (1920×1080ドット) で、出荷予定日は双方とも11月下旬。想定売価は24型が4万4800円、27型が5万9800円です。





ギガクリスタシリーズは、三菱電機との協力により、三菱製の画像処理エンジンや高速化技術を盛り込んだ高級機。実機でのレスポンスも高い点などから、ゲーマーの支持が厚いシリーズです。

今回発売する第二世代モデル最大の特徴は、内部遅延が最も短い「スルーモード」で、上述の0.05フレームを達成する点。第一世代モデルは0.1フレームだったので、一気に半分となります。



また入力端子の変化も大きなトピック。24型、27型ともにHDMIを4基搭載します。前世代は2基だったため、こちらは倍増した計算に。ただし代わりに、前世代モデルにあったD端子がなくなっています。これは同モデル説明会の担当者によれば「HDMI端子を増やすための苦渋の決断」だったとのこと。

なお両モデルとも、HDMI端子のうち1基はMHL対応。位置は背面左側となっています(上写真は27型での配置)。



画質調整機能では新たに、FPSなど暗所での展開があるゲームに向けた「Night Clear Vision」(ナイトクリアビジョン) を追加。暗くなる箇所を若干明るく補正し、暗所に隠れた敵を見やすくするという、昨今のゲーム向けディスプレイで人気の機能です。





液晶パネルのバックライトには、新たに(いわゆる)フリッカーレス設計を導入。低輝度時でもバックライト(LED)を点滅させない設計となっています。また液晶パネルは、両モデルともAH-IPS駆動を継承。多少斜めに置いても色変化のない広視野角設計です。

説明会では広視野角と狭い額縁部のメリットを強調すべく、写真のように24型をトリプル構成でデモしていました。



前世代モデルなどで評価の高い多機能リモコンも継承。新たにHDMI端子のCEC機能に搭載したため、ゲーム機やBDレコーダーの一部操作も可能になっています。



心臓部となる画像処理エンジンは前世代と同じ『ギガクリア・エンジンII』。入力ソースの解像度が低い場合の解像度を向上させる「超解像処理」やブロックノイズ低減、エリアごとのコントラスト向上、10ビット精度でのガンマ補正など、大画面テレビ並みの高画質技術は前モデルからそのまま継承されます。



ここまで聞いて、「なぜギガクリア・エンジンIIを継承しつつ、スルーモードでの遅延を半分に短縮できたのか?」と疑問に思うEngadget読者もおられると思います。筆者もその点が気になったので説明会で担当者に聞いてみたところ、「エンジン自体は同一のため、ファームウェアの変更などで実現しました。前世代の時点で高速だったこともあり、さらに削ったのはほとんど意地の世界です」との回答がありました。



このように、内部はかなりの手が加わっている製品ですが、外観は従来機を継承。24型の狭額縁デザインも、27型の三菱時代から継承するデザインもそのままです。このあたりは評価が分かれそうなところですが、デザインよりも内部の改良を優先したということでもあります。



ギガクリスタ第二世代モデルは、従来モデルの低遅延設計をさらに強化しつつ、フリッカーレスバックライトなど、昨今のライバル機で導入されている設計をキャッチアップした設計。とくにHDMI×4基構成は、本機の対象ユーザーは便利に思うことが多そうです。

ここ3年でゲーム向けディスプレイは非常にホットな市場となっていますが、今回の2モデルは若干高価ながらも、性能などは第一線級で戦えるレベル。今回も定番ディスプレイとなりそうな仕上がりです。