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ASUSから最大転送速度2167Mbpsを謳うハイエンド無線LANルーター『RT-AC88U』が3月11日に発売されました。Broadcomの"NitroQAM技術(1024QAM)"に対応することで、規格上2167Mbpsの通信速度を実現したとのこと。今回実機を借用できたので、実際にどのくらいの実効通信速度が出るのか試してみました。今回『RT-AC88U』と比較する無線LANルーターとしては、理論値1300Mbpsの通信が可能なストレージ内蔵無線LANルーター『AirMac Time Capsule - 3TB』を使用しました。

また子機は、理論値866Mbpsの通信が可能なスマホ『iPhone 6s Plus』、同じく理論値866Mbpsの通信が可能な無線LAN子機『GW-900D』、理論値1743Mbpsの通信が可能な無線LAN子機『EA-AC87』の3種類を用意しました。


左から『iPhone 6s Plus』、『GW-900D』、『EA-AC87』

『iPhone 6s Plus』はアプリ『Speedtest.pro』で通信速度を計測しました。『GW-900D』は『Surface Pro 4』にUSB3.0端子経由で接続し、『EA-AC87』は有線LAN端子アダプターを装着した『Surface Pro 4』に有線LANケーブル経由で接続し、ネットワークのスループットを計測する定番ソフトウェア『iPerf』でトラフィック量(Transfer)とビットレート(Bandwidth)を測りました。なお距離による実効通信速度の変化も確認するため、無線LANルーター(サーバー)を1階に置き、子機(クライアント)を1階と2階に移動させてそれぞれ計測を実施しています。さて下記がその結果となります。

●『iPhone 6s Plus』の通信速度を『Speedtest.pro』で計測
  1階同士 2階から1階に
下り 上り 下り 上り
AirMac Time Capsule - 3TB 207.03Mbps 66.38Mbps 130.27Mbps 69.85Mbps
RT-AC88U 477.41Mbps 244.71Mbps 343.04Mbps 174.14Mbps
※回線は『フレッツ 光ネクスト ギガファミリー・スマートタイプ』

●『GW-900D』のトラフィック量とビットレートを『iperf』で計測
  1階同士  2階から1階に 
  Transfer Bandwidth Transfer Bandwidth
AirMac Time Capsule - 3TB 468MB 391Mbps 122MB 102Mbps
RT-AC88U 581MB 487Mbps 400MB 335Mbps
※iPerfのコマンド(サーバー:iperf -s、クライアント:iperf -c [IPアドレス] -t10 -i1 -P3)

●『EA-AC87』のトラフィック量とビットレートを『iperf』で計測
  1階同士  2階から1階に 
  Transfer Bandwidth Transfer Bandwidth
AirMac Time Capsule - 3TB 433MB 363Mbps 391MB 328Mbps
RT-AC88U 762MB 639Mbps 700MB 587Mbps
※iPerfのコマンド(サーバー:iperf -s、クライアント:iperf -c [IPアドレス] -t10 -i1 -P3)

理論値2167Mbpsの『RT-AC88U』と理論値1743Mbpsの『EA-AC87』の組み合わせでも、ビットレート(Bandwidth)は639Mbpsにとどまっています。サーバー側のPC(MacBook Pro Retina,Mid 2012)も、クライアント側の『Surface Pro 4』も最大転送速度1Gbpsのギガビットイーサネット(1000BASET-T)で接続されています。この上限を超えられないのは当然ですが、もう少し1Gbpsに近い数字が出ることを期待していたのでちょっと残念です。

 とは言え『RT-AC88U』は『AirMac Time Capsule - 3TB』と比べると、1階同士での通信速度で最大276Mbps、1階と2階での通信速度で最大259Mbpsの速度差を記録しています。実効速度で2倍弱の通信速度を記録している『RT-AC88U』は、ハイエンドゲームのプレイのみならず、クラウドサービスを快適に利用するために活躍してくれることは間違いないでしょう。

 また『RT-AC88U』の最大転送速度2167Mbpsは"キャパシティー"を示しているとも言えます。複数台の無線LAN子機が同時につながっていても、『RT-AC88U』はほかの無線LANルーターに比べて通信速度の低下を抑えられるはずです。


ハイエンド無線LANルーターにふさわしく『RT-AC88U』は豊富な機能を用意

 『RT-AC88U』はほかにも外付けハードディスクをUSB端子経由で接続してNAS化できるなど豊富な機能性を備えています。

 ネットワークの転送速度はPC最大のボトルネックです。少しでも快適にゲームをプレイしたり、ネットサービスを利用したいと考えているのなら、実売3万2000円は有意義な出費になるのではないでしょうか?