X線天文衛星「ひとみ」、JAXAが復旧の取り組みを断念
JAXAは、機体が分離に至ったメカニズムをシミュレーションし、構造の弱い太陽電池パドルが根本からちぎれてしまった可能性が高いと判断、さらに分離発生後に受信したとしていた電波は「周波数が技術的に説明できない」ものであったとして、「ひとみ」からのものではなかったと判断したとしています。
また海外の天文機関からも太陽電池パドルが分離していることを示唆する情報がもたらされたことも、機能回復の期待を断つ要因の一つとなったとのこと。
最初に機体が分離したと聞いた時点で、復旧の見込みは薄いと感じていた人が多数とは思われるものの、ここまで必死に復旧を試みてきたJAXAには頭の下がる思いです。NASAをはじめ世界各国からの協力と期待を背負って開発された「ひとみ」の失敗を繰り返さないためにも、問題の全容を解明し、次期開発に役立ててほしいところです。
[Source : JAXA]
海中ロボットで謎に包まれた沈没船のデータレコーダーを発見
El Faroは消息を絶つ前、出港前の時点でハリケーンが発生することを予測していました。しかし、船長はそれを回避する航路計画を立てて出港する選択をしました。また出港翌日に船長から会社に届いたメールには天候に問題がないことも記されていました。
ところが、出港2日目には船が航行不能となり、船体が約15度も傾いているとの報告があがります。その場所は発生していたハリケーンのほぼ中心、最も天候の悪い海域で当時の風速は約60m、波の高さは15mという嵐のまっただ中。ほどなくして、El Faroは消息を断ち、後に行われた捜索で1名の遺体と積荷、流出した油などが発見されたものの、船の姿はどこにもなく、沈没したと断定されました。
[Source : NTSB]
土星の衛星タイタンの海洋学研究
研究チームは、タイタンの大気に含まれる窒素とメタンがさまざまな有機化合物が生産し、その中で重い物質が雨とともに地表に落下すると考えました。そしてそれが海に流れ込み、一部は液体メタンによって分解されるとしています。一方でニトリル類やベンゼンのような分解されにくい成分海の底に沈殿し、スラッジのように堆積しているとされました。
カッシーニが2013年にレーダー探査で取得したタイタンの3D地形データは、人類が初めて地球以外の買い手の形状までもを詳細に記録しました。NASA/JPLのチームリーダー スティーヴ・ウォールは「我々が他の惑星の海洋学を研究しているというのは、とても奇妙で素晴らしい妙技だと思う。それにタイタンはいつまでも我々を驚かせ続けてくれる」と語っています。
カッシーニは今年から来年にかけて、「グランドフィナーレ」と題した最終ミッションを予定しています。このミッションでは土星の北極上空を通過するルートで40周ほど軌道を周回しつつ集中的観測を実施し、最後は土星大気圏へと突入する計画となっています。
[Image : NASA/JPL]
[Source : NASA]
超音速ジェット機の衝撃波を視覚化
この写真はシュリーレン法と呼ばれる古い技法を用いて撮影されており、地上に騒音やガラスが割れるなどの被害をもたらすこともある衝撃波を発生しにくいデザインを研究するために用いられます。
[Image : NASA]
初の国産ステルス機X-2、ついに初飛行
県営名古屋空港で長らく機体各部のチェックを続け、いまかいまかと航空ファンをやきもきさせて来た先端技術実証機X-2(旧名ATD-X)が、初めて大空へと飛翔しました。4月22日午前8時47分に離陸したX-2は、北へと進路を取り、午前9時13分に航空自衛隊の岐阜基地へと降り立ちました。30分足らずの初飛行はなぜかランディングギアを出したままでしたが、防衛装備庁は機体システムの確認も順調にこなし、良好な試験結果が得られたと発表しました。
ちなみに、県営名古屋空港から航空自衛隊岐阜基地は、自動車でも数十分で到着する距離です。
[Souece and Source : ATLA]