まず最大の変化はスタンドアロンアプリが実行可能になったこと。これまではスマートフォンの手助けが必要だったところが、BluetoothやWiFi、または対応しているスマートウォッチならLTEといった自前の通信環境でインターネット接続が可能となりました。これはたとえば、スマートフォンを忘れてランニングに出かけても、機能的には音楽ストリーミングサービスで好きな曲を聴きながら走れるということ。もちろんフィットネス系アプリも動作させられます。さらにスマートウォッチだけでアプリを検索しインストールするといったことも可能となるはずです。
またiPhoneとAndroid Wearという組み合わせでスマートウォッチを使っていたユーザーはこれまでiPhoneがフル機能のAPIを開放していなかったために多少の機能制限がありましたが、単独で動作が可能となるAndroid Wear 2.0ではそうしたハンデキャップも解消されることになりそうです。
ウォッチフェイスは、Complications APIによって他のアプリからの情報をウォッチフェイスに透過的に表示することも可能となりました。たとえばカレンダーや月齢図、消費カロリーといった情報をひとつのウォッチフェイス上にまとめて表示可能となりました。
画面表示では全体的なUIにも手が加えられています。たとえばアプリのランチャーは通知に対してよりアプリの起動がしやすくなったとのこと。円型ディスプレイへの対応も改善しています。
その他、操作関連では音声入力AIによる「Smart Reply」に対応、テキスト入力ではキーボード入力機能が新たに追加されました。
Android Wear 2.0 はデベロッパープレビュー版がすでに公開済み。ただし現時点で対応するスマートウォッチはLG Watch Urbane 2nd Edition と Huawei Watchの2種類のみです。動作環境が入手できない場合は、テスト用エミュレーターが用意されています。正式版の公開は秋ごろを予定しています。