キヤノン、現実と仮想映像の解像度を向上したMR向けHMD『MD-10』を発表。産業用途で価格は900万円

関根慎一 (Shinichi Sekine)
関根慎一 (Shinichi Sekine), @sekine_s
2016年05月19日, 午後 07:20 in canon
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キヤノンITソリューションズは、MR(Mixed Reality:複合現実感)システム『MREAL』(エムリアル)のヘッドマウントディスプレイ『MD-10』を5月25日に発売します。メーカー希望小売価格は税別900万円。

MREALは、現実の空間と仮想物体を見るためのHMD、3Dデータや人物を合成して映像の中に表示するアプリケーション、装着者と仮想物体の位置合わせなどを行うプラットフォームからなるMRソリューション。

MRは、現実の空間に3Dモデルの仮想物体を設置したように見せられる特性を活かし、自動車製造業などの設計・製造部門において、デザインや設計図に基づいた実寸大の3Dデータを表示し、試作品のプロトタイピングなどを行う用途に活用されています。MD-10では現実映像で1700×1060ピクセル、仮想映像で1920×1200ピクセルまでの映像を表示可能。視野角も水平60度、垂直40度となっており、従来モデルよりもディテールの表現能力が向上しています。

HMDの機能面では、シャッター速度とゲインの調整によって、現実映像の明るさを自動調節可能。最大フレームレートは約54fps。外形寸法は約246×139×245mm。重量は約1040g。

MREALを構成するプラットフォームおよびアプリケーション(いずれも別売り)側の機能としては、HMD装着者の操作によってCGの表示/非表示切り替えや断面表示、オブジェクト間の距離計測が行える『3D-UI』、空気の流れをCGで再現する『気流シミュレーション』、オブジェクト同士の接触判定などが利用可能。

このほか、マーカーによる装着者の位置調整を短時間で行う『オートマーカーキャリブレーション』、撮影空間にある画像の特徴から位置調整を行う『空間特徴位置合わせ』などの機能も搭載しています。

VR(Virtual Reality:仮想現実)とAR(Augmented Reality:拡張現実)の間にあると言われるMR技術は現在、その特性から、産業用途で実用化されています。いわゆるVRゴーグルとは異なり、装着者の体の一部、現実の自分の手が見えることから、現実の空間に出現した3Dオブジェクトに対して手で直接はらたきかけられる点が利点の一つであり、触れた部分にマーカーをつけたり、仮想物体のパーツを付け替えたりできるアプリケーションも開発され、活用されているようです。

MREALよりも家庭やオフィスで使いやすい方向性のMRデバイスとしては、マイクロソフトのHololensがあります。こちらも、航空機のパイロットや整備士のトレーニングといった用途でのデモが行われており、レポート記事からも、やはり業務用途を見込んでいる様子が見て取れ、一人称視点のゲーム用プラットフォームとして盛り上がりを見せているVRとは対照的なことがわかります。
 
 

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