世界最大の太陽熱発電所、焼ける
高さ140mの中心塔最上部に光を集中させ、内部の水管を熱して発生した蒸気で発電機を回すISEGSですが、火災発生時は地上から約91mの高さのところに火が見えたとのことから、約30万枚ある集光ミラーの一部で角度設定を誤ったとみられます。ISEGSでは同様の太陽熱発電設備があと2つあるものの、1つはメンテナンス中のため、当面は1/3の出力での運用となる見込みです。
ISEGSでは2年前の稼働当初から、中心塔付近を飛ぶ鳥がそのまま焼き鳥になる事例が多数発生していました。ただ今回は消防士が消火活動に駆けつけるまえにミラーの方向を調節したのか、焼け死ぬ消防士はいなかった模様です。
[Image and Source : AP News]
日米巨大ロボット対決、米国代表MEGABOT Mk.IIはV8エンジンで走行する
2015年7月に水道橋重工の巨大ロボットKuratasに戦いを挑んだ米国のMegabotsは、クラウドファンディングとマーチャンダイズ販売、民間からの投資で150万ドルを調達して対戦用の改造を施してきました。そのMegabot Mk.IIの"足"が、6月にも完成するとのこと。
対戦用Megabot Mk.IIはその重量が6.8t(7.3t説あり)に達し、ノーマル使用(?)のクラタスの重量4tを大きく上回るほか、ガンタンクのようなキャタピラ足の間にはいかにもアメリカンなV8エンジンを搭載し、最高24km/hで走行可能とのこと。完成した足の部分は、カリフォルニアのMegabots.Incへと移送され、脚部、胴体、頭部、腕部をともに組み上げられるとのこと。
Megabot Mk.II 完成想像図
Megabot Mk.IIの足(キャタピラーまわり)の部分を製作担当するハウ兄弟は、もともと米軍関係のエンジニアリングを生業としていましたが軍の予算縮小とともにエンターテインメント方面へと軌道修正、米テレビ番組「Black Ops Blothers」「Howe and Howe Tech」などで数々のキャタピラーマシンを製作した経歴を持っています。
なお日本代表の水道橋重工は、2月のブログ更新以降は情報発信を控え、対戦用クラタスの製作に集中しています。
[Images and Source : Portland Press Herald]
謎多きロボット宇宙機X-37Bが非公開の軌道上で1年を経過
X-37Bはこれまでに2機が製造され、交互に合計3度のミッションを完遂しました。しかし軍の研究が絡んでいることもあり、そのミッションの詳細はほとんど謎のまま、投入された軌道すら公表されることはありません。ただ、現在継続中のミッションは打ち上げ前にホール・スラスターと呼ばれる宇宙航行用イオン推進システムの試験ユニットを搭載していることが明らかになっています。
ちなみに、X-37Bのこれまでの最長宇宙滞在は3回目のミッションで、約1年10か月におよびました。
[Source : Popular Science]
ネコヒゲセンサー搭載ロボット
英国のブリストル大学、西イングランド大学、シェフィールド大学からなる研究チームは、触毛(を模した線)に物体が触れるとセンサーで電気信号に変換するロボット「Bellabot」を開発しました。
アルゴリズムは触毛センサーアレイへの刺激で物体を認識するようにできており、ロボットは物体が触れた方向を向くようになっています。ただ、ヒゲの場合は生え変わることができるものの、ロボットの場合はそうは行きません。そのため、Belalbotでは触毛センサーがゆがんでも正常な読み取りを維持すべくキャリブレーションが可能です。
[Image : Bristol Robotics Laboratory and Sheffield Robotics]
[Source : IEEE Spectrum]
ポルトガル、一時的に全電力を再生可能エネルギーでまかなえる状態に
ポルトガルの国内の再生可能エネルギー発電量が、一時的ながら国内全消費電力を超えていたことがわかりました。この状態は5月7日6時45分~5月11日17時45分にかけて継続した模様です。この季節は冷暖房負荷がさがって天候も良いため、太陽光発電や風力発電といった再生可能エネルギーの産出に好都合な状況が整っていました。
なお、5月8日にはドイツでも再生可能エネルギー発電量が一時全消費電力の95%に達しています。一時的とはいえ、電力産出が消費を上回れたという事実は、常時再生可能エネルギーだけで生活する未来も絵空事ではないことを意味しているかもしれません。
[Source :The Guardian]