米アップルに、セキュリティ・暗号化技術のエキスパートで暗号化技術PGP(Pretty Good Privacy)を擁するPGP Corporationの共同創業者としても知られるジョン・カラス氏が復帰しました。カラス氏がアップルで働くのはこれが3度目になります。かつてMacのデータ暗号化技術を開発し、初代iPhone発売の際にも重要な役割を果たしたカラス氏は、セキュリティ関連メーカーのSilent Coreや高セキュリティAndroidスマートフォンを開発するBlackphoneの共同創業に関わっていました。
 
Blackphone(裏面カバーを外したところ)

アップルはカラス氏が具体的に何をするのかについてコメントしていません。またロイターはカラス氏本人もアップルでの役割についてコメントしなかったとしています。一方、LinkedInにあるカラス氏の最新の職歴は「パーソナル・ステルスモード」となっており、副文には「教えてもいいけど、知ればきっとあんたとあんたの家族は殺されるよ」と冗談めかして書かれています。

今年の春、アップルは「サンバーナーディーノ銃乱射事件」に関連したFBIからのiPhoneロック解除要求を頑なに拒否していたものの、FBIは第三者の手を借りてiPhone 5cのロックを破ってしまいました。これはiPhoneのもつセキュリティの信頼性を損ねる印象を与えるものでした。またFBIはこの一件だけでなく米国のあちこちで、アップル(やAndroidを開発するGoogle)に対しiPhone(やAndroidスマートフォン)のロック解除を求めてはたらきかけています。

アップルに戻ったカラス氏が、強引にロックを破られたiPhoneのさらなるセキュリティ向上に関わるのはほぼ間違いないとされます。一方で、アップルはiCloudのセキュリティ改善にも取り組んでおり、こちらにもカラス氏が関与することが予想されています。