デルが個人向けPCを7シリーズ一挙発表。変形型2-in-1ノートを4種投入、Blu-ray搭載ノートと合わせ新たな主軸に

橋本 新義(Shingi Hashimoto)
橋本 新義(Shingi Hashimoto)
2016年06月3日, 午後 08:30 in dell
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6月3日、デルがコンシューマー向けPCの新製品発表会を開催。Inspiron(インスパイロン)シリーズとなる7シリーズを一挙に発表しました。内訳は360度回転ヒンジ搭載のタブレット兼用ノートPCが4機種、ノートPCが1機種、液晶一体型デスクトップPCが2機種という構成。同社のコンシューマー向けモデルの過半数となる大規模な世代交代となります。

今回はいわゆる2-in-1ノートPC、具体的には360度回転ヒンジモデル(いわゆるYOGAタイプ)が多い布陣ですが、これは需要が伸びている点や、技術的進歩で非搭載のノートPCに比べたデメリット(耐久性や重量増、コストの問題など)が少なくなってきた点などによるものとの紹介。合わせてノートPCでは、日本におけるBlu-ray Discドライブ搭載モデルの需要増加を受け、積極的に展開するとアピールしました。

New Inspiron 13/15 7000シリーズ 2-in-1





Inspironシリーズの上位となる7000シリーズで、新設計筐体を示す「New」の付いたモデルです。特徴はアルミ合金製のボディと、USB タイプC端子の搭載、そして基本性能の高さ。生体認証Windows Helloで顔認識が使える赤外線カメラも搭載します。価格は13~が10万9980円から、15~が11万9980円から。発売中です。

最初の数字は液晶ディスプレイの大きさ(インチ)を示すもの。13~(写真上)が13.3インチフルHD解像度、15~(写真下)が15.6インチフルHD解像度。双方ともタッチ対応、広視野角タイプのパネルを採用します。OSはWindows 10 Home。

本体サイズと重量は、13~が322.4×224×19.2mm(幅×奥行き×厚さ)で約1.75kg。15型が378.9×252.5×18.9mmで約 2.18kg。重量的にはそれぞれのクラスの中では比較的重めに属するモデルです。公称バッテリー駆動時間は、13~が最長7時間22分、15~が最長8時間15分。

実際の構成は13型/15型それぞれに2グレードのモデルが用意されており、下位はCPU(SoC)がインテルの Core i5-6200U、メインメモリ8GB(DDR4-2133)、ストレージが256GB SSD(接続形態不明)。上位はCore i7-6500U、12GB、512GB SSDという構成。



拡張端子は、USB 3.0×2基(内1つはタイプC、DisplayPort兼用)、USB 2.0、HDMI 1.4a、SDカードリーダー、ヘッドホン端子。ワイアレス接続はIEEE 802.11ac対応Wi-FiとBluetooth 4.0といったところ。



実機に触れた印象では、アルミ合金ボディの質感やエッジ部の加工精度などが高く、さすがに高級モデルという貫禄がありました。また15~の展示機は今回未発売の4K解像度モデルだったため、ともすれば投入の可能性があるのかもしれません。

New Inspiron 13 5000シリーズ 2-in-1




中位クラスとなる5000シリーズのモデルは、本体素材こそ樹脂系としながらも、スリムな印象にまとめた機種。13.3インチのタッチ対応フルHD液晶 (ただし広視野角タイプではありません)と、Windows Hello顔認識対応の赤外線カメラを搭載します。価格は7万4980円からで、発売中です。

本体サイズは324×224.8×20.4mmで、重量は約1.62kg。若干ながら同じ13インチの7000より軽いのが隠れた特徴です。公称バッテリー駆動時間は最長7時間34分。

グレードは3種類あり、ベースモデルはCore i3-6100U、メインメモリ4GB、ストレージは500GB HDD。中位がCore i5-6200U、8GB、256GB SSD(接続形態不明)、上位はCore i7-6500U、8GB、256GB SSDという構成です。



拡張端子は、USB 3.0×2基、USB 2.0、HDMI 1.4a、SDカードリーダー、ヘッドホン端子。ワイアレス接続はIEEE 802.11ac対応Wi-FiとBluetooth 4.0といったところ。7000と比較すると、USB 3.0タイプCとDisplayPort(端子は同一)が減っている構成です。



実際に触れたところ、樹脂系ボディとは思えないほどの仕上げのまとまりが目を惹きます。さすがに金属ボディと直接比較すると粗は見えますが、低価格なPCとは一線を画する仕上げです。

一方で個人的に気になったのが液晶の視野角(色度変移)の狭さ。斜め下などから見るといわゆる色反転現象が出てくるため、タブレットモードでは気になるかもしれません。ただし、全体としてのコストパフォーマンスは確かに高いため、このあたりは可能であれば実機で判断したいところです。


New Inspiron 11 3000シリーズ 2-in-1





11.6 インチ、1366×768ドット表示の液晶を搭載する360度回転ヒンジタイプのノートPCです。価格は最廉価モデルとなるCeleron N3060、メインメモリ2GB、ストレージ32GB eMMCモデルが3万9980円から、最上位となるCore m3、4GB、500GB HDDモデルは6万7980円。

液晶が小さいだけあり、本体サイズは 291.6×201.9×20.9mm(幅×奥行き×厚さ)、重量は最廉価モデルのみ1.21kg、そのほかが1.31kg。公称のバッテリー駆動時間も最廉価モデルでは最長9時間47分と長め。本体カラーはレッドとホワイト。発売時期はレッドモデルが発売中、ホワイトモデルは「6月21日以降」です。



拡張端子は、USB 3.0×1、USB 2.0×2、HDMI、microSDカードリーダ、ヘッドホン端子。ワイヤレス接続では、Wi-FiはIEEE 802.11b/g/n対応(5GHz帯は非対応)、Bluetoothは4.0といったところ。

特徴は、同じボディでありながら内部構成がマザーボードレベルで大きく異なる点。主な構成は上述したようなところですが、CPUはAtomベースの CeleronからCore m3まで、メインメモリは最廉価モデルが2GB、他が4GBで、ストレージも最廉価機でeMMC 32GB、他がHDD 500GBなど、パーツ構成の幅が広くなっています。



基本的構成は廉価版的モデルならではの水準(とくに最廉価モデルは、いわゆるAtom版Winタブレットに近いもの)ですが、本体の仕上げなどは昨今のデルだけあり、良い意味で価格を感じさせないもの。とくに若干高価ですが、Core m3モデルは類を見ない構成だけにニーズに合えば面白そうです。

Inspiron 15 5000シリーズ





こちらは Blu-ray Discドライブと、15.6インチフルHD・IPS液晶を搭載するクラムシェルノートPC。本体サイズは380×260×23.75mmで、重量は約 2.35kgと、いわゆるホームノート的なモデルです。このモデルは量販店限定となり、発売予定は「6月中旬以降」。価格はオープンプライス。

モデル構成は2グレードで、Core i5-6200U、メモリ4GB、1TB HDDのベースモデルと、Core i7-6500U、8GB、2TB HDDの上位モデル。拡張端子はUSB 3.0、USB 2.0×2、HDMI、SDカードリーダ、有線LAN、ヘッドホン端子。ワイヤレスはWi-FiがIEEE 802.11acとBluetooth 4.0といったところ。

一見ベーシックなノートPCですが、従来シリーズと同様、液晶パネルや光学ドライブ、CPUなど重要な箇所にしっかりとコストを掛けた構成が魅力。多少重めの処理をさせても耐えられる構成です。


New Inspiron 22 3000シリーズ オールインワン



5万9980円から(直販モデル)と廉価ながら、21.5型のフルHD・IPS液晶ディスプレイを採用したディスプレイ重視の液晶一体型PC。直販モデルと量販店モデルが用意され、後者はオープン価格。直販モデルは発売中で、量販店モデルの発売予定は「6月中旬」です。



直 販モデルの構成は、Pentium 4405U(動作クロック2.1GHz)、メインメモリ4GB、500GBのHDD、DVDスーパーマルチドライブなどを搭載。また面白い特徴は、ディス プレイ用にHDMI「入力」端子(上写真の右下)も搭載する点。ゲーム機やAV機器との接続も可能です。

このクラスのモデルとしては珍しく液晶ディスプレイにコストを振っており、普段使いのPCとしてはなかなか面白い存在と呼べそうです。

Inspiron 24 5000シリーズ オールインワン




23.8型のタッチ対応フルHD・IPS液晶ディスプレイを搭載する液晶一体型PC。発表会では展示機はなく、スライドでのみの紹介となっています。量販店モデルのみで、価格はオープンプライス。

特徴はCPUにインテルのCore i7-6700Tを搭載する点。これは液晶一体型モデルでは珍しい4コア/8スレッド対応、ソケットタイプの省電力モデル(TDP 35W)。他社の液晶一体型で採用例の多い2コア版のCPUに比べ、ビデオ編集や複数アプリの同時実行時の処理速度に優れます。

さらに単体GPUとしてGeForce GT 940M(ビデオメモリは4GB DDR3)も備え、メインメモリは8GB、ストレージは2TB HDDと、PCとしての基本性能を充実させたモデルです。また、ディスプレイ関連の端子としてHDMI入力と出力の両方を搭載。ゲーム機やHDDレコーダーとの接続やマルチディスプレイ化など、柔軟な使い方が可能になっています。




このように今回の発表会は、コンシューマー向けの主力ラインアップを一新する規模の大きなものとなりました。とくにノートPCの主力を2-in-1タイプに振るなど、他社ではまだ見られない戦略も垣間見えるのが興味深いところです。

なお発表会では、4月からビジネス&コンシューマー事業統括本部長となった渡邊義成氏(タイトル写真中央)が登壇。2-in-1製品への注力要因となった好調な売れ行きに関しては、2016年の同社出荷台数が2015年と比べて72%もの増加となった点や、昨今はとくに量販店での売れ行きが急速に成長している点を紹介。とくに量販店向け製品展開に関しては、今後さらなる注力をアピールしました。



また今後の事業戦略としては、ユーザーニーズに合った製品の拡充や社内組織体制の増強といった点に加え、なんと「広告宣伝投資の強化」を紹介。記者向けの事業戦略説明で「広告を強化する」という戦略をアピールするのは珍しく、ちょっとした注目ポイントとなりました。
昨今(とくに日本では)広告を見る機会が減っていたデルのPCですが、今後は各所で広告を見る機会が増加しそうです。

PCにおいてはともすれば守りを固めるメーカーが多い中で、製品戦略のみならず幅広く積極策を打って出るというのは珍しい動向。ひょっとすると2016年はいろいろな意味で、デルのブランドイメージが変わる年になるのかもしれません。

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