ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジア(SIEJA)が、ドライブシミュレーター『グランツーリスモ』シリーズの新作『グランツーリスモSPORT』の国内発表会にて、通常パッケージ版を6900円、ブックレットなどが付属する「リミテッドエディション」を9900円で発売すると発表しました。発売日は11月15日。価格はいずれも税別。また別途ダウンロード販売も用意します。
プレイステーション4対応となった『グランツーリスモSPORT』は、前作向けに作られた架空のマシン「ビジョン グランツーリスモ」を含む全140車種を収録。国際自動車連盟(FIA)とのパートナーシップによってオンライン選手権が開催されるほか、(自動車連盟がプログラムに参加している国では)本物のモータースポーツライセンス「FIAグランツーリスモ デジタル ライセンス」も取得が可能です。さらに初心者でもゼロから運転技術を習得できる「キャンペーンモード」も収録しました。
収録車種やコースが豊富なのは言うまでもありませんが、今回の注目はアメリカンレースで使われる「1/2マイルオーバル」や、「東京エクスプレスウェイ」なる首都高速道路をモチーフとしたコースが加わったところ。またラリー/ラリークロスファンにとってはダートコースが復活したのも嬉しいところです。
用意されるフィーチャーは、アーケード /キャンペーン /ブランドセントラル /スポーツ /ソーシャル機能 /カラーリングエディター /スケープスの7つ。
先鋭化しがちなレースゲームとしてだけでなく、「キャンペーン」モードとして初心者がドライビングやコースの走り方、レーシングエチケットなどを学べるモードなどを収録。スキルがない人でも実力に合わせて上達していけるような工夫を凝らしています。また「ブランドセントラル」は従来カーティーラーと呼ばれていたフィーチャー。ほかプロフィールやステータスを他のプレイヤーと共有する「ソーシャル機能」、マシンカラーリングを設定する「カラーリングエディター」、フォトモードを進化させ、世界の風景とマシンを組み合わせて4K解像度の美麗な画像を作成できる「スケープス」モードを収録しました。
グランツーリスモSPORTの目玉フィーチャーとなるであろう「スポーツ」モードは、FIAとのパートナシップによる「ネイションズカップ」および「マニュファクチャラーファンカップ」がプレイ可能。ネイションズカップは各国代表が腕を競い合うレース、マニュファクチャラーファンカップはプレイヤーが設定で選択した好きな自動車メーカーの車を駆って参加できるレースシリーズです。
スポーツモードはガチンコでレーサーを目指すGTアカデミーとは異なり、誰でも気軽に参加できるのが売り。レースは週末に開催し、YouTube Gamesで実況付きで全世界中継するとのこと。
ドライバー単位で参戦するネイションズカップでは、シーズンを通してトップランクに位置するプレイヤーがアメリカ /EU・中東・アフリカ /アジア・オセアニアの3各地区で行われるファイナルイベントに出場できます。そしてそれぞれの勝者が年に1度開催されるワールドファイナルへの参加権を獲得します。
一方、マニュファクチャラーファンカップも基本的には同じであるものの、各地区のシーズントップランカーがいきなりワールドファイナルに選出されるとのこと。例えばトヨタ車で参戦している人がワールドファイナルに選出された場合、他の地区のトヨタ車ドライバーと3名でトヨタチームとしてワールドファイナルに参戦します。
それぞれのワールドファイナルでチャンピオンになったプレイヤーは、年末にFIAが開催する年間表彰セレモニーに招待され、F1やWEC、WRCなどリアルのレースカテゴリーのチャンピオンたちと同じ扱いで表彰されることになります。
日本自動車連盟(JAF)はまだ参加表明はしていないものの、SIEAJによると今後参加国は増えていくとのこと。いずれは日本での正式ライセンス発行も期待できそうです。
ちなみに、昨年は初めて日本でも開催されたGTアカデミーは、例年ならもうオンライン予選が始まっている時期ですが、今年は動きがありません。グランツーリスモSPORTのFIAパートナーシップに移行することで発展的に終了するとも考えられるものの、GTアカデミーには"勝ち抜けば本物のレーシングドライバーになれる"という、人生を変えるほどの特典があったことを思うと、なくなってしまうのなら少々さびしい気もしてしまいます。