iPhoneやiPadで2ファクタ認証を使用しているユーザーがiOS 10 beta 2を導入したとき、Apple IDがロックされてしまい復旧できなくなる可能性があることがわかりました。掲示板サイトRedditなどには、この現象に陥った複数のユーザーからの報告が寄せられています。アップルが2015年に導入した2ファクタ認証は従来の2ステップ認証を改良したもので、たとえApple IDのパスワードを誰かに知られたとしてもデバイスを悪用されないしくみを備えます。
問題の現象は2ファクタ認証を利用中のユーザーがiOS 10 beta 2にアップデートしたとき、何らかの理由で「アカウントをロック」されてしまった場合に起こります。この場合、ユーザーがロックを解除するためにApple IDパスワードをリセットしようとしてもサーバー・エラーとなって解除できない状態に陥ってしまいます。
この現象の考えられる原因としては、Apple IDのパスワードをリセットするiforgot.apple.comサーバーが2ファクタ認証およびiOS 10 beta 2の処理に対応していないことがあげられています。
おそらく、すでにアップル側はパスワードリセット用サーバーへの対応を進めていると考えられます。よって、この記事が読まれている頃には問題は解消されているかもしれません。サーバの対応が済んでいないならば、ユーザーはベータ版のOSを試す際は2ファクタ認証を無効にしておくほうが良さそうです。さらに、ベータテストに参加するユーザーは、こうした未知の問題がときにデバイスを使えなくしてしまうリスクもあるということを覚えておかなければなりません。