PC-98シリーズはボクたちを大人にしてくれた。"未来技術遺産"登録記念

Shinichi Yamoto
Shinichi Yamoto
2016年09月13日, 午前 06:00
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NECのパソコンである「PC-9801」は、国立科学博物館が認定する「未来技術遺産(正式名称:重要科学技術史資料)」の一つに選ばれました。

1983年の発売以降、実用からホビーまで様々な用途に活躍し、「国民機」の愛称で呼ばれた98シリーズですが、筆者にとっても思い出深いパソコンです。
まずは実用。筆者は学生の頃、文章系の同人誌を作成していましたが、PC-98を持っていない頃は色々と手間の掛かる作業でした。まずはルーズリーフにネタを手書きし、学校のワープロで清書し(先生ごめんなさい)、プリントアウトするという工程を経なければならなかったからです。



PC-98を手に入れてからはこれがグンと楽になりました。ネタのアイデアメモから清書まで、全て「一太郎」で行い、自宅でプリントアウトすればいいのですから。ドットインパクトのプリンターは大きな音を立てるため、時間を選ぶ必要があったのですが、それでも効率は格段に上がったのです。



とにかく楽しかったのが辞書登録で、自分がよく使う単語をどんどん登録していくことにより、PC-98への愛着はより深まっていきました。今となっては当たり前の行為ですが、当時の筆者には人工知能を教育するかのようなサイバーな儀式に思えたものです。学校のレポートにも活用できました。これまでパソコンをホビーに使うことの多かった筆者ですが、パソコンを実用に使うことで一つ大人になれたような気がしたのです。


PC-98はホビーにも活用できました。特に印象深かったのが、海外ゲームが盛んに移植されていたことです。戦闘を追求する作品が多かったRPGにおいて、人の心の徳というテーマを追求した『ウルティマIV』。リアルタイムに時間が流れる地下迷宮で、食料や水といった有限のリソースを切り回してサバイバルする『ダンジョンマスター』などなど、様々な海外ゲームを楽しめたのです。





これらの作品は日本製ゲームとは異なった思想で作られていましたから、「世界には自分と全く違ったことを考える人がいて、それが形になっている」ことに大きな衝撃を受けました。異なる価値観を認める、それは大人への階段を一つ昇る事だったのです。

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