合体で機能を拡張するSIMフリースマホ「Moto Z」が日本発売、その魅力に迫る:週刊モバイル通信 石野純也

石野純也 (Junya Ishino)
石野純也 (Junya Ishino)
2016年09月28日, 午前 07:00 in ishino
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レノボ傘下のモトローラ・モビリティ・ジャパンは、フラッグシップモデルの「Moto Z」と、ミッドハイモデルの「Moto Z Play」を発表しました。どちらも10月中旬に発売され、家電量販店やMVNOを通じての販売が予定されています。

Moto Z、Moto Z Playに共通するシリーズ最大の特徴は、「Moto Mods」と呼ばれるパーツを背面に取り付けられ、機能を拡張できるところにあります。この部分は強力なマグネットになっており、取り外しも簡単。カパッとつけると、ハードウェアとしての機能が増えるというわけです。▼フラッグシップモデルの「Moto Z」


▼ミッドハイの「Moto Z Play」


▼背面に「Moto Mods」を装着できる仕組み


Moto Modsは、10倍の光学ズームを備えた「ハッセルブラッド TRUEZOOM」や、プロジェクターの「プロジェクター Mods」、拡張バッテリーで非接触充電にも対応した「Incipio offGRID パワーパック(ワイヤレスチャージ)」、スピーカーの「コンサート Mods」などがあり、種類も多彩。機能ではなく、デザインにバリエーションを出すためのMoto Modsも用意されています。

▼カメラ、スピーカー、プロジェクターなど多彩なMoto Modsを用意


アプローチとしては、LGエレクトロニクスが「G5」で採用したモジュール交換型に近いものがありますが、背面にマグネットで簡単に取り付けられるというのが大きな違い。

G5の場合はバッテリーパックごと一度抜かなければなりませんでしたが、Moto Modsであれば、本体を起動したままの着け外しができます。よりカメラの性能が必要とされるシーンではハッセルブラッド TRUEZOOMをつけたり、バッテリーが足りなくなってきたらIncipio offGRID パワーパックをつけたりすればいいのです。

▼光学10倍はスマホにはなかなかない機能

魅力は飽きずに楽しめる工夫

一見するとイロモノにも見えるところはありますが、合体や変形はロマンのようなもの。何でもできる半面、単体だとどれも中途半端になりがちなスマホですが、こうして機能を拡張すればより本格的に使えるというコンセプトは、よりフラッグシップモデルにふさわしい印象も受けます。

長く使う上でも、こうした工夫があった方が、飽きずに楽しめるはず。その意味で、Moto Modsは非常におもしろい取り組みだと感じました。

▼Moto Modsで背面デザインを変えることもできる


Moto Modsの対応機種として、Moto ZとMoto Z Playの2つを用意しているところにも好感が持てました。機能の拡張はほしいけどそこまで本体スペックはいらない......という人のニーズにも応えられるからです。

実際、Moto ZはSnapdragon 820を搭載し、RAMも4GB搭載したハイエンドモデルですが、そのぶん値段も跳ね上がります。モトローラの直営ストアである「motoストア」での価格は、税抜きで8万5800円。iPhoneもビックリなプレミアムモデルの価格帯です(完全に余談ですが、Moto ZはiPhone 7、7 Plusに先駆け、イヤホンジャックを廃止した端末でもあります)。

これに対してMoto Z Playは、CPUにSnapdragon 625を採用しており、RAMも3GBと、ミドルレンジの中の上位機といった位置づけで、そのぶん、価格も税抜き5万3800円と安めになっています。薄さを極めたMoto Zは、デュアルSIMの1枚がmicroSDカードとの排他仕様になっていますが、Moto Z Playについては、2枚のSIMカードとmicro SDが同時に入るのもポイントです。また、ミドルハイながらも、バッテリーは3510mAhと大容量で、駆動時間が長いという特徴も打ち出してきました。

▼価格はMoto Zの方が高め


▼SIMカード2枚とmicro SDを同時に挿せるMoto Z Play


単純な比較はできませんが、パフォーマンスや薄さからくるスタイリッシュさを取るならMoto Z、価格やバッテリーの持ちを重視するならMoto Z Playという住み分けになっているともいえそうです。カメラなどの機能はMoto Modsで拡張するというのであれば、安価な方のMoto Z Playを選んでもいいと思います。

チャレンジングな価格設定だが

ただし、Moto Z、Moto Z Playともに、SIMフリー市場の中ではかなり高めの部類に入ります。Snapdragon 625よりは性能が落ちますが、同じSnapdragonの600番台を搭載し、デュアルSIM、デュアルスタンバイで話題を集めた「Moto G4 Plus」が実売で4万円を切っていることを考えると、やや購入を迷う価格と言えるかもしれません。一般的に、SIMフリースマホの売れ筋は3万円前後に集中していることも考えると、Moto Z、Moto Z Playともに、チャレンジングな価格設定。Moto Modsによる拡張性の高さを、どう捉えるかによるのかもしれません。

もっとも、Moto G4 Plusと同価格帯で特徴の薄い端末を乱発しても、ユーザーにとって選びがいがないのも事実です。ハイエンドモデルのMoto ZをSIMフリースマホとして投入したのは少々驚きでしたが、Moto Z、Moto Z Playのようなモデルが店頭に並んでいるのは、消費者にとって悪いことではないでしょう。独自性という点で"モトローラらしさ"も出ており、ブランドの認知度を上げる役割も果たしそうです。

日本市場では一時期端末の投入が途絶えていたモトローラですが、レノボ傘下になり、「我々の可能性を再定義しようという試み」(モトローラ・モビリティ・ジャパン 代表取締役社長 ダニー・アダモポーロス氏)として、先に挙げたMoto G4 Plusを7月に発売しました。Moto G4 Plusは市場での反響も大きく、「出荷が追いついていない状態」(モトローラ関係者)とのこと。

▼Moto G4 Plusが好調なことを明かすアダモポーロス社長


実際、Amazonなどではスマホのランキングで1位になっており、人気の高さがうかがえます。SIMフリースマホといえば、ファーウェイ、ASUS、FREETELが3強状態になっていますが、一方で市場規模もまだまだ拡大の余地があり、一発逆転も十分狙える状況。モトローラがここにどこまで食い込めるのか、今後も要注目です。

 

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