マイクロソフトが、Surfaceブランドのキーボードとマウスを発売します。モデル名はずばり、『Surface キーボード』と『Surface マウス』。米国では既に発売中のモデルですが、今回は日本版。キーボードは写真ではUS配列ですが、発売される製品は日本語配列です。接続タイプは両モデルともBluetooth Low Energy(BLE)専用。
発売日は12月1日で、マイクロソフトの直販サイトなどでは本日より予約を開始。直販価格はそれぞれ、1万980円と5480円(ともに税別)です。
さて、ともすれば製品そのものより気になる内外価格差ですが、米国での価格はキーボードが99.99ドル、マウスが49.99ドルとなっており、今回は1ドル=約109円換算。これは11月18日時点でのドル円レートとほぼ同じ値。昨今、日本では高めとなることの多いマイクロソフト製品にあっては、かなりお買い得度の高い設定と呼べそうです。
Surface キーボードは、テンキーを含む(いわゆる)フルキーを搭載しながら、ファンクションキーの横長化などで設置面積を狭めたタイプのモデル。キーの形状はいわゆるアイソレーションタイプです。
特徴は、表面ケースやキーの質感にこだわった点、そして詳細不明ながらタイプ音を静かにした点。また、剛性の高さと、それによる打鍵感の良さなどもアピールします。
BluetoothプロファイルはHID Over Gatt Profile(HOGP)のみのため、BLE非対応な(Bluetoothバージョンの古い)ホストでは使用不可となります。公式の最大無線到達距離は、戸外で15m、通常のオフィス環境で最大7m。
なお、Bluetoothキーボードのヘビーユーザーが気になるマルチペアリングの仕様に関しては記載がありません。同社の従来製品でマルチペアリング対応モデルは必ず記載があったことから、非対応と思われます。
また隠れた特徴として、販売ページ(本記事末尾の「Coverage」リンクを参照)にある公式のスペックシートが異様なほどに細かい点が挙げられます。
BLEチップがNordic (Semiconductor)製『nRF51822』である点をはじめとして、QWERTYキーの想定タイプ寿命がキーあたり500万回、ホットキー寿命は同50万回など、他の製品では見られない仕様もあります。
合わせて、クリックボタンの静音性の高さや、300万回のクリックに耐える左右ボタンの耐久性(ただし1秒間に2.5回を超えない想定)も特徴としています。
なおマルチペアリングに関してはキーボードと同じく記載がないことから、非対応と思われます。
バッテリーは単4アルカリ電池×2本で、公式駆動時間は12か月。本体サイズは64.16×115.16×33.76mm(幅×奥行き×厚さ)、重量は90.9g(電池込み)です。
そして、販売ページの公式スペックシートが妙に細かい点もキーボードと共通です。たとえばホイールの寿命に関しては、「ユーザーから離れる方向への動作が10万回転、ユーザーに向かう方向が30万回転」と書かれています。回転方向で想定耐久性がここまで違う点には驚く方も多いのではないでしょうか。
さてこの2モデルは、10月26日(米国時間)に開催されたイベントにて、液晶一体型PC『Surface Studio』と同時に発表されたもの(Studioに関しては下記記事を参照ください)。さらに言えば、同機に付属するキーボードとマウスでもあり、Studioユーザーの予備用製品としての側面もあります。
速報:新型Surfaceは「Surface Studio」、タッチ&ペン対応28型オールインワン。新入力デバイスSurfaceダイヤル対応
そのため、これら2モデルが発売になったということは、公式に「準備中」とされているStudioの日本発表に関しても準備が無事進んでいることを予感させるものでもあります。また、2モデルの内外価格差から想像するに、もしかするとStudioの日本価格はこれまでに比べて米国価格に近づくのかもしれません。
Surface Studioの国内発売は「準備中」─日本MSが明かす
また製品単体として見ても、機能的にはベーシックですが、現行のSurfaceシリーズのように「素材感にこだわったモデル」というのは、長時間手に触れるデバイスでは重要なアプローチと言えるでしょう。とくにマウスは初のSurfaceブランドを冠するモデルとなるため、それなり以上に気合いの入った仕上がりが期待できそうです。