LGエレクトロニクスは2月26日、スペイン・バルセロナのモバイル見本市イベント MWC 2017に向けてプレスイベントを開催。フラッグシップスマホ「LG G6」を発表しました。
前モデルの LG G5 は本体の一部が外れ、バッテリーを交換したり、カメラアダプターや追加バッテリーなどが装着できるユニークな仕様でしたが、 LG G6 には踏襲されず一般的な一体型デザインとなっています。
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いちばんの特徴が画面サイズ。大型で狭額縁な「Full Vision」と呼ばれるディスプレーで、アスペクト比は16:9ではなく18:9(2:1)のパネルを採用し解像度は1440×2880ドットとなっています。
ただし本体の横幅は約71.9mmで、一般的な5.2インチクラスと同等なため、5.2インチスマホの長辺を延ばして画面サイズを大きくしたといったところ。とはいえ上下のベゼルも幅がおさえられているので、間延びしたような印象は受けません。
▲左右だけでなく上下のベゼル幅も狭い
▲背面はメタル素材でシンプルな印象
アスペクト比18:9の採用で効果があるのが撮影機能。カメラアプリでは画面を2分割して、レンズからのプレビューと撮影した画像を同時に表示ができます。18:9は2分割するとそれぞれ1:1となるので、Instagramでの投稿に最適。
撮った写真をギャラリーアプリに切り替えてチェックする必要がないので、気に入った仕上がりになるまで何枚も撮影する自撮りユーザーには便利です。
▲上がカメラからの映像で下が直前に撮影した写真に分割され、同時にチェックできる
▲分割画面を使った、撮影や編集モードも複数用意している
▲カメラアプリに「SQUARE」ボタンを押すと分割モードに切り替わる
またAndroidのバージョンも最新のNougatなため、画面分割モードが利用できます。こちらも画面分割時が1:1なので、それぞれ表示スペースを十分確保した状態で利用できるので使いやすいです。
▲画面分割モードで2分割して2つのアプリを同時に表示
そのほかゲームや動画も「Full Vision」アスペクト比に向けたコンテンツが用意され、ワイドな利点を活かせるようになっています。
Dolby VisionやHDR 10ディスプレーなど高画質化機能に対応することもポイント。パネルを自社グループで開発&生産しているLGエレクトロニクスらしい個性の出し方と言えます。
▲アスペクト比を調整した専用のゲームコンテンツもリリースされる
カメラ機能はメインカメラがデュアル仕様になっており、それぞれ1300万画素のセンサーを搭載しています。画角はiPhone 7 Plusのような標準+望遠ではなく、標準(71度/F値1.8)+広角(100度/F値2.2)という組み合わせ。
これも長辺が長いディスプレーでは望遠よりも、広い範囲を撮影できる広角のほうが得られる効果が大きいためと思われます。
▲背面のカメラは標準と広角のデュアル仕様
標準と広角の切り替えは、カメラアプリ上のアイコンをタップするほか、ズーム機能でも自動的に切り替わります。
▲標準レンズでの画角。画面上部のアイコンでレンズを切り替えられる
▲広角レンズに切り替えると、標準よりも広い範囲が撮れる
メタル素材の本体背面には指紋認証センサーを搭載。カメラ部分の出っ張りはほとんどなく、ラウンドフォルムと相まってフラットでスマートなデザインです。本体カラーはAstro Black、Ice Platinum、Mystic Whiteの3色をラインアップしています。
基本スペックはCPUにSnapdragon 821(2.35GHz、クアッドコア)を採用。最新のSnapdragon 835ではありません。メモリーは4GBで内部ストレージは32GBとなっています。バッテリーは3300mAhで、Quick Charge 3.0にも対応。このあたりは最新スペックをカバー。USBはUSB Type-Cを採用しています。
▲厚さは7.9ミリでグリップしやすい
そのほかGoogleアシスタントにも対応していますが、現状では英語とドイツ語のみに対応。日本語への対応は不明です。前モデル「LG G5」も日本では発売されなかったので、「LG G6」が日本市場に導入される可能性は高くないかもしれません。とはいえ、防水防じんなど日本人好みの機能もあるので、LGエレクトロニクスの動きに期待したいところです。
▲日本語ロケールはあったが、技適マークは見つけられず