この親の承諾のない売り上げとは、Amazonのタブレット用に作られた子供向けアプリが、パスワードの必要なく最大99.99ドルのアプリ内課金を用意していたために発生したもの。
同様の問題は過去にアップルのApp StoreやGoogle Play Storeでも発生したことがありました。ただこの2社がFTCとの間で迅速に問題解決に取り組み、アップルは3250万ドル以上、Googleは1900万ドルの返還に応じました。これに対してAmazonは、当初アプリ内課金についての苦情に対して「すでに適切に処理し返金の必要はない」と主張したため、結果としてFTCから提訴されることになりました。
なお、Amazonは返金対象となっている親に対してすでに金額を記したメールを送信したと説明しています。またもし対象であるはずなのにメールを受け取っていない場合は、Amazonのアカウントページまたは払い戻しについて記したページにて、自分が対象になっているかを確認できるようにしているとのこと。
アプリ内課金の最高額が99.99ドルというと日本円で約1万1000円にもなる金額であり、知らない間にその金額がAmazonに引き落とされていたら、誰でも驚く話。ましてすぐに返還しようとしなかったAmazonの対応はお粗末というほかありません。
一方で、普段から子どもの相手をタブレットに任せきりにしてしまっている親たちにも、この一件はある意味お灸をすえる格好になったと言えそうです。