IBMのAI、Watson、さらにがん治療の精度を増す
Watson for Oncologyは米メモリアル・スローン・ケタリングがんセンターで鍛え上げられた認知コンピューティングシステムであり、患者の医療記録から適切な情報を吸い出し治療計画のパーソナライズを実施します。提案される治療方法にはその提案を裏付ける関連論文などを添付することもでき、最新の研究を提示することで、医師が患者の治療に最適な道筋を見つけやすくする役割を果たします。
[Image : Shutterstock / Maksym Dykha]
[Source : ASCO(1), (2), (3)]
New York Times、GoogleのAIによるコメント管理を強化
パブリックエディター制度はもともと、2003年に発生した同紙記者ジェイソン・ブレアによる記事捏造・盗用事件が発端となって設けられたもの。しかし発行人のアーサー・サルツバーガー・ジュニア氏は「近年はインターネット上の読者がSNSなどを通じて監視役の役割を果たすようになった」として、今後は電子版記事へのコメント機能を拡充するとしていました。
New York Timesのコメント機能は、Google JigsawのカンバセーションAIを使って運用されており、トローリングやヘイト発言、くだらない書き込みを見つけてフラグを立てるようになっています。現在はまだ全体の1割ほどの記事でしか使われていませんが、今後ほぼすべての記事に適用するとのこと。
[Image : Mario Tama via Getty Images]
[Source : HuffPost]
東大、足で操作する二人羽織型ロボット腕を開発
東京大学の稲見・檜山研究室が、二人羽織りスタイルのウェアラブルロボットアーム「MetaLimbs」
を開発しました。ランドセルから腕が生えたような格好のロボットアームを背負い、足の動きでアームを操作することが可能。猫の手ならぬロボットアームを使い、腕が2本では足りないような日常作業を快適にすることができるとのこと。
アームの操作は、膝の部分と足の甲の部分に装着したトラッカーで行います。また足の指の動きに合わせてアームの指の部分が制御されます。また指には触覚フィードバック機能があり、ロボットの指に何かが触れればそれが足の指に伝えられて、感知することができるとのこと。
この技術は7月31日からロサンゼルスで開催されるSIGGRAPH 2017 で公開されます。
[Image : University of Tokyo]
[Source : SIGGRAPH 2017]
ハーバード大学がマラソンをより速く走れるロボットパンツを開発
チームは、自然界の動物を模倣するのが必ずしも最適というわけではない、という考え型を取り入れる必要があるとしており、ランニングだけでなく様々な場面でこのロボットパンツが使えるかテストするとのこと。
なお、この研究はDARPA Warrior Web programをはじめ全米科学財団、サムスンなどが資金提供しており、アマチュアアスリートの能力向上や、アスリートが怪我から復帰する際の負担軽減といった使い方が考えられています。
[Image : Harvard SEAS]
[Source : Harvard]
SpaceX、ドラゴン補給船の再利用に初成功
今回始めて再利用されたドラゴン補給船は2014年9月に使用された機体。補給船の再利用はFalcon 9ロケットほど難しくはなく、設計上は合計3度までの打ち上げに耐えられることになっています。このことはドラゴン宇宙船での有人ミッションが実現したときにとくに重要となります。
SpaceXはまた、今回の打ち上げでも第1段ブースターの回収を成功させています。もはや成功して当たり前とすら思わせるところまで来ています。SpaceXはFalcon 9ロケットをすべて再利用できるようにすることをもくろんでおり、イーロン・マスクCEOは2018年にもそれを実現したい意向です。
ただしすべてリサイクルが可能となれば、打ち上げにかかるコストこそ下がるものの、今度は各機体とパーツの寿命管理が重要になってきます。とくに有人宇宙飛行を手がけるにあたっては、故障が即命取りとなることも考えられます。とはいえ、それらをすべてうまくこなせばこれまでよりも低コストかつ頻繁な打ち上げが可能となるはずです。
[Image : SpaceX]
[Source : NASA]