コンペには25チームが集結して、1/4スケールで作られた約1.25kmのテストチューブ内を走行する速度を競いました。最終日に勝ち残ったのはわずかに3チーム。中でもWarrチームのポッドは80kgにまで軽量化した車体に50kWのモーターを搭載した、実質的なレーシングマシンとも言えるもので、約324km/hものトップスピードで他を圧倒しました。
一方、速度では破れたものの、残りの2チームもまた個性的なポッドを持ち込んでいました。まずボストンのノースイースタン大学が製作したParadigm号は、エアベアリングなどを駆使しててポッドをチューブ中央に保つことでフリクションロスを減らし、SpaceXがポッドをチューブに押し込む"プッシャー"も加速に利用して約101km/hを記録、第2位につけました。
また、スイスのチューリッヒ工科大学作は動力にジェット推進システムを採用したSwissloop号を投入してきました。ただ残念ながらトラブルでエンジンがカットオフ、記録は40km/hに終わりました。
SpaceX CEOのイーロン・マスクはコンペティションの総括で、将来的にこれらのポッドが全長1.25kmのテストチューブであっても音速(約1225km/h)に到達できないはずがないことを確信したと語り、来年以降、同様のコンペティションの開催を示唆しています。
訂正:速度表記の誤りを訂正しました。
[Images : Roberto Baldwin / Engadget]