撮影後にフォーカスを自在に変更できるカメラとして話題を集めたLytroが、そのフォーカス変更可能なマルチフォーカス画像をアップロードし、共有できるサイト(pictures.lytro.com)を11月30日に閉鎖しました。
現在、撮影したマルチフォーカス画像を表示する方法は、Lytroのデスクトップアプリを使用するか、ライトフィールドカメラLytro Illum自体を使う方法のみとなります。
写真を共有したい場合には、フォーカス位置を調整後に通常のjpegなどの形式で書き出すか、デスクトップアプリのダウンロードリンクを付けてマルチフォーカス画像(.lfr)を送るしかありません。
Lytroはすでに一般消費者向けのライトフィールドカメラは生産しておらず、写真共有サイトの閉鎖をもって一般市場からは撤退となります。今後は、VRやライトフィールド技術を生かしたビデオ製品に注力していくとのことです。
後からフォーカスのLytro、球体360度カメラ Immerge 発表。VR動画制作向けライトフィールドカメラ
7億画素の「40K」カメラLytro Cinema発表。後から再合焦や3D合成を実現するライトフィールド・シネマカメラ
7億画素の「40K」カメラLytro Cinema発表。後から再合焦や3D合成を実現するライトフィールド・シネマカメラ
Lytroの最初の製品が発表されたのは2011年10月のこと。当時は画期的なカメラとして大きな話題となりました。しかし、製品価格の高さや、撮影した写真を共有する方法が限られるなどの問題もあり、大ヒットとはなりませんでした。
▲初代ライトフィールドカメラ
それでも、現在のスマートフォンがデュアルカメラで深度測定を行い、フォーカス変更や背景ぼかしの機能がほぼ標準搭載されるようになったことを考えると、先見の明があった、あるいはこの分野の先駆者だっとは言えそうです。