ケプラー宇宙望遠鏡があと数か月で燃料切れ、観測終了へ。打ち上げから9年、4500以上の系外惑星候補発見

最後の時までミッションは継続します

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2018年03月16日, 午前 10:30 in Space
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NASA's Kepler spacecraft is seen in an undated artist's rendering. During a scheduled contact on Thursday, April 7, 2016, mission operations engineers discovered that the Kepler spacecraft was in Emergency Mode and the mission has declared a spacecraft emergency. The spacecraft is nearly 75 million miles from Earth. REUTERS/NASA/Handout via Reuters  THIS IMAGE HAS BEEN SUPPLIED BY A THIRD PARTY. IT IS DISTRIBUTED, EXACTLY AS RECEIVED BY REUTERS, AS A SERVICE TO CLIENTS. FOR EDITORIAL USE ONLY. NOT FOR SALE FOR MARKETING OR ADVERTISING CAMPAIGNS

NASAが、ケプラー宇宙望遠鏡があと数か月で姿勢を保てなくなり、ミッションを終了する見込みだと発表しました。その理由は推進剤の枯渇。ケプラーは当初3年半でお役御免となる予定でしたが、打ち上げ前に予定より多く推進剤を搭載できたこともあって予定より6年も長く稼働し、数多くの太陽系外惑星候補を観測し続けてきました。ケプラー宇宙望遠鏡は、姿勢制御にリアクションホイールとスラスターを用います。地球を追いかけるような太陽周回軌道にあるため、このスラスターの推進剤は補給ができません。また機体に装備される太陽電池は姿勢制御用ではなく、機体の電装設備のみにエネルギーを供給する設計で、推進剤がなくなれば、姿勢を完全に保つことは不可能です。

振り返れば、2013年には4つあるリアクションホイールのうち2つが故障してしまい、ケプラーは通常の方法で姿勢を保つことができなくなりました。このときもミッション終了の危機とされましたが、NASAの技術者が残るリアクションホイールとスラスター、太陽光圧を組み合わせる方法を考案。これによってなんとか姿勢を保つことが可能となったため、主観測ミッションは終了したものの新たなミッション「K2」を開始し、これまでに数千におよぶ太陽系外惑星候補を発見しつづけています。

ケプラーの推進剤が枯渇し姿勢が保てなくなれば、NASAはケプラーとの通信を終了します。記事執筆時点で正確な推進剤の残量はわかっていないものの、タンク残圧はあと数か月でその時がやってくることを示しています。ケプラーはそれまでに、すこしでも多くの太陽系外惑星に関するデータを収集し続けるはずです。

ちなみに、ケプラー宇宙望遠鏡の寿命が尽きたあとの系外惑星探査を心配する必要はありません。すでに後継となるトランジット系外惑星探索衛星、略称TESS(Transiting Exoplanet Survey Satellite)が、4月16日に打ち上げられる予定。満身創痍で観測を続けてきたケプラー宇宙望遠鏡の奮闘は、新たな世代の衛星に引き継がれてゆきます。
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