Apple Watchで「心臓の異常な動き」を97%精度で検出できる。米研究

睡眠時無呼吸や糖尿病などの検知についても調査中とのこと

Kiyoshi Tane
Kiyoshi Tane
2018年03月23日, 午前 11:00 in apple
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AppleWatch
Apple Watchを使用する健康管理アプリCardiogramの開発チームとUCSF(カリフォルニア大学サンフランシスコ校)の研究者が共同で行った調査において、Apple Watchなどのウェアラブル機器に搭載された心拍数モニターが97%の精度で異常な心臓の動きを検出できたとの結果が発表されました。

調査の対象となったのは、UCSFがスマホなどを活用して心臓疾患を予知し、病気の発症を予防する研究「Health eHeart Study」に登録している9750人のCadiogramアプリユーザー。1億3900万以上の心拍数と歩数測定データを元にしているとのことです。Apple Watchなどのウェアラブル機器に内蔵された心拍数モニターはどちらかと言えばフィットネス向けで、単体では医療用としての精度が足りません。

不整脈の一種である心房細動のようなデータを検出する精度を得るにはFDA(米食品医薬品局)の認証を受ける必要があります。そのため、Apple Watch用の心電図取得機能(EKGモニター)付きバンド「KardiaBand」が他社から発売されていました。
Kardia
また、アップルも2017年11月にはスタンフォード大学と共同で不整脈を追跡する共同プロジェクトを開始すると発表。同年12月には将来のApple WatchにEKGモニタリング機能を内蔵される展望が報道されていましたが、裏返せば「現状のApple Watchでは、心疾患の検知には限界がある」と思われているということ。

サンフランシスコに拠点を置くベンチャー企業のCardiogramは、Apple Watchの限界を「DeepHeart」というニューラルネットワークにより補完する手法を開発しました。Apple Watch側で収集された心拍数データをDeepHearにより解析し、心臓疾患を検知する研究を進めていたわけです。

●FDA認可アクセサリーを超える精度

DeepHeartは莫大なデータによる学習の後、UCSFに登録された被験者を対象として運用したところ、通常の心臓の動きと心房細動の区別をウェアラブル機器により収集されたデータから読み取ることができたとのこと。この数字は、FDA認可アクセサリーであるKardiaBandを超える精度であるとされています。

心房細動は心房が痙攣したようになって血液の流れが淀み、血栓ができやすくなって脳梗塞や心不全といった、様々な命に関わる疾患を引き起こす可能性がある症状です。

Apple Watchなどのウェアラブル機器は(ニューラルネットワークでのデータ解析を待つ必要があるため)専用のEKGモニターに取って代わるものではありませんが、予期せぬ悲劇を未然に防ぐ可能性は高まりそうです。

さらにCadiogramとUCSFは、Apple Watchの心拍数モニターにより高血圧や睡眠時無呼吸および糖尿病の早期発見が検出できるかどうかにつき調査しているとのこと。

ウェアラブル機器のみで、追加機器なしに重要な異常を早期発見できるアプリの進化がいっそう進めば、世界的に「健康かつ長生き」が実現するかもしれません。

 

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関連キーワード: apple, Applewatch, health, heart rate monitor, wearables
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