音楽ストリーミングサービスのTIDALを買収したころ、ジェイZは公約のひとつとして「より良いアーティストへのロイヤルティ支払い」を掲げました。しかし、現在のTIDALはそれどころではないかもしれません。TIDALはつい先日も、ビヨンセおよびカニエ・ウェストの再生回数水増しの疑いが報じられたばかりですが、3大レーベル(ワーナー、ユニバーサル、ソニー)を含む複数のレーベルやアーティスト個人へのロイヤルティ支払いがここ数か月滞っていることがわかったと報じられました。

新たな問題を伝えたのは、再生回数水増しの報と同じノルウェーのニュースメディアDagens Næringsliv(DN)。DNによると、ノルウェーのインディレーベルPropeller RecordingsのCEOは2017年10月から支払いが止まっていることを認め「非常に不愉快であり、TIDALからの楽曲引きあげも検討している」と語っています。DNはさらにノルウェーのロックバンドHellbilliesのドラマー兼マネージャーなどからも同様のコメントを紹介しています。

DNは以前より、TIDALが公表した会員数(300万人)が実際よりもかなり多いことを報じており、これに対してノルウェーとデンマークの音楽権利団体が捜査機関に調査を請求したとされるものの、その後の具体的な動きは明らかになっていません。

TIDALは、DNによる一連の報道を「一方的な中傷キャンペーン」だとして意に介さない素振りを貫いているものの、もしもロイヤルティの不払いが事実でさらに拡大するならば、またビヨンセとカニエの件でも不正が明らかになれば、特に音楽業界においては大きな問題に発展する可能性は否定できません。
 
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ちなみにビヨンセは言うまでもなくTIDALを率いるラッパー、ジェイZの妻。カニエ・ウェストは2017年にTIDALの新規ユーザー獲得に貢献した際のボーナス支払いが無いことなどからジェイZとの間でビーフが勃発していました。