高級キーボード界の2大企業が、コラボレーション体勢を強化します。Happy Hacking Keyboard(HHKB)シリーズで知られるPFUが、同社の直販サイト「PFUダイレクト」にて、東プレのREALFORCEシリーズのPFU限定モデル『REALFORCE R2 テンキーレス PFU Limited Edition』を発売開始します。

今回発売になるのは、日本語配列2モデル、英語配列2モデルの合計4種。全モデルテンキーレスで、押下圧は全キー45g+APC機能搭載、静音キー構造という、現行のREALFORCE TKLにはない特別仕様となります。
発売日は日本語配列版が6月5日、英語配列版が7月3日から予約受付開始。価格は全モデルで2万8500円(税別)です。なおPFUダイレクトは本店、Amazon店、楽天市場店、Yahoo! 店の4チャンネルがありますが、その全てで購入が可能です。




特徴は冒頭で紹介したように、東プレから販売されているREALFORCEにはない、「静音キー構造とAPC機能を搭載しながらキー荷重が全て45g」という点。東プレ版は静音とAPC搭載という時点で、キー荷重は非常に軽い30gとなってしまっていたため「キー荷重は標準レベルのほうがミスタイプをしにくいが、静音キーとAPCは欲しい」というユーザーにとってはまさに待望のモデルとなります。


▲右上にあるLEDプレートはPFU Limitedならではのカーボン調に


▲ブラックモデルにも、同一のカーボン調LEDプレートが装着されます

▲通常モデル(東プレ販売モデル)はこのような色合い。ただしグレードによってLEDプレートの色は変わります


▲底面側の機種名シール。外観でPFUの文字が入るのはここだけとなります

キー面にはPFUロゴは入りませんが、右上にあるLEDプレートが特別仕様のカーボン調となる点も特徴。ここも現行のREALFORCE(東プレ販売モデル)にはないアクセントとなります。なお、底面側の機種名シールには「PFU Limited Edition」の文字が入ります。



キー構造はREALFORCEシリーズだけあり(そして価格もあって)、もちろん東プレならではの静電容量無接点方式。非接触型のスイッチが端子間の電流変化を検出して、入力のオン/オフを検知する方式です。

なお、同方式はPFUのHappy Hacking Keyboard Professionalシリーズでも採用されていますが、冒頭で「コラボレーション体勢を強化」と書いたのは、同シリーズが両者コラボの実例だったため。なお今回のモデルも、このコラボがきっかけの一つとなっているとのこと。

ここで紹介したAPC(Actuation Point Changer)とは、キー単位で反応位置を1.5mm、2.2mm、3mmの3段階から選択できるというユニークな機能。キーボードのみの状態では全てのキーを同一位置に設定でき、さらに専用Windowsアプリを併用すれば1キーごとに設定変更が可能です。これはREALFORCEシリーズの中でも高級モデルのみに搭載されるもの。



個人の押しクセやその日の体調などに合わせて、素早く反応させたいキーは浅くし、指の移動距離と反応速度を上昇。対して反応を鈍くしたいキーは深くしてミスタイプを防げる......という、非常にマニアック、かつヘビーユーザーには便利なものとなっています。



さらにAPC機能で反応位置を短くした際に、キーの物理的な移動距離も短くできるスペーサー(シリコンシート)も付属。キーを全て取り外した上でベース面に敷くことで、キーの移動距離を物理的に制限でき、指へのショック低減や静音化にも繋がります。

東プレ側は「通常の2.2mmから1.5mmに設定することで、理論上は最高25%高速入力が可能になる」とアピールします。

REALFORCEシリーズの特徴やAPC機能に関しての詳細は、下記記事を参照ください。







両者が主催した発表会においてもう一点の柱となったのは、中国市場に向けた両者の協業です。具体的には、PFUがREALFORCEの中国独占販売権を取得し、中国市場での販売を開始します。こちらのモデルはテンキー付き版も用意されるとのこと。またPFU Limitedだけでなく、ゲーム向けモデル『REALFORCE RGB』など、日本では東プレから販売されているモデルも扱います。



この発表会では、両者の協業の狙いとして「さらなる協業により、お互いの高級キーボードにおけるビジネスを拡大していく」と発表。



HHKBシリーズとREALFORCEは、キーボードのサイズ(キー数)やターゲットユーザーの違いから「補完関係となる」点をはじめ、今回の協業が両者にとってメリットがあるとアピール。





PFU側は米国リサーチ企業のデータ、そしてHHKBシリーズにおけるProシリーズの割合増加を元に、「ITエンジニアの高級キーボード志向の強まりやeスポーツ(ゲーミング)市場の急成長により、高級キーボードの市場は拡大する」との見通しも公開しています。



このように今回の協業拡大は、「PFU限定仕様のREALFORCE」が登場するというインパクトも去ることながら、高級キーボードの代表的メーカーである2社が"強者連合"を組むという、ビジネス面での展開にも注目できるところ。

とくに中国市場での本格販売が開始されるというニュースは、中国圏の俺ら高級キーボード愛好家にとっては大きなニュースとなるはずです。