FEDORは"Final Experimental Demonstration Object Research"の略称。救助任務など高リスクな場面で人間の代わりとなるヒト型ロボットとして開発されています。ロボットながら腕立て伏せから重量挙げ、さらにはドアの鍵を開けたり、自動車の運転をするなど広範な動作が可能。そして2017年には拳銃の発射能力を追加されています。
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高性能化するロボットとともに、近年はAIの性能も急激に向上しており、自律行動可能なロボットの開発には常に軍事目的か平和利用かといった議論がつきまといます。実際、ロシアではプーチン大統領が見守る前でATVを乗りこなす戦闘ロボットのデモが行われたこともありました。
しかし、元ロシア副首相のドミトリー・ロゴージン氏は、FEDORの開発は「ターミネーターを作る」ことが目的ではないと説明しています。
ロゴージン氏は、FEDORの拳銃発射能力については「さまざまな分野で大きな実用性を持つ」ことを証明するためのものとしており、あくまでも平和利用のためのロボットであると主張しています。また、米国の非営利調査機関CNAのアナリストであるサミュエル・ベンデット氏も、ロゴージン氏の言うとおりFEDORは最初から宇宙空間での利用を想定して設計されていたと語っています。
とりあえずはその言葉を信じたいものの、いくらデモンストレーション用だとしても、銃を撃てるロボットを宇宙へ持ち込んで本当に大丈夫なのかと思わずにはいられません。