アップル、中国App Storeからギャンブルアプリを大量削除。米中貿易戦争の中で難しい立場に?

昨年のVPNアプリ削除に続き、中国当局の要請

Kiyoshi Tane
Kiyoshi Tane
2018年08月20日, 午後 06:45 in apple
0シェア
FacebookTwitter
appstore
米アップルは中国向けApp Storeから多数のギャンブルアプリを削除し、それを配布している開発者を締め出したと発表しました。

同社は7月末、中国の国営放送CCTV(中国中央電視台)などからポルノやギャンブルなど禁止コンテンツの排除努力が十分ではないとの批判を受けていました。そしてCCTVは、今月9日だけで9000本、日曜(今月19日)の時点で2万5000本のアプリが削除されたと報じています。アップルは米BloombergやWSJなど各メディアに「ギャンブルのアプリは違法で、中国のApp Storeでは許可されていない」と電子メールで発表したとのこと。「不正なギャンブルアプリや開発者をすでに登録削除しており、再びApp Storeに入らないように努力している」と述べています。

中華人民共和国工業情報化部のデータによれば、中国App Storeには180万本以上のアプリが登録されており、2万5000本はそのうち約1.4%に該当します。

App Storeからのギャンブルアプリ追放は今回が初めてではありません。今年8月初めにApp Store Reviewガイドラインが改訂されてからリアルマネー賭博やギャンブル体験シミュレータが全世界で締め出されています。その中で、無関係なアプリまでが巻き添えで削除されたことも報じられていました。

一方で、アップルが中国当局の要請に従ってアプリを削除したことも初めてではありません。昨年の7月末にも、同社は中国App Storeから約700本のVPN(仮想プライベートネットワーク)アプリ削除を余儀なくされました。VPNは中国のネット規制「金盾」(Great Firewall)を回避できるもので、厳しく取り締まられていると見られています。

その際、ティム・クックCEOは「我々もできればアプリを削除したくはないが、他の国と同じく、事業を展開している現地の法律に従う。たとえ同意できない政府だとしても、我々が関わることに価値があると信じている」という趣旨をコメントしたと伝えられています。

アメリカと中国の貿易摩擦の落とし所がいまだ見いだせないなか、前者に拠点を置きながらも、後者での生産や販売に頼むところが大きいアップル。今回のギャンブルアプリ大量削除は、同社の置かれた難しい立場を象徴するケースかもしれません。

 
 
新型コロナウイルス 関連アップデート[TechCrunch]

 

関連キーワード: apple, AppStore, china, GreatFirewall
0シェア
FacebookTwitter