伝統的なフォーミュラカーというよりはリアルな「サイバーフォーミュラ」と化しつつある電動フォーミュラカーによるレースシリーズ「フォーミュラE」は、12月5日より第5シーズンが開幕する予定です。

新シーズンにおける目玉のひとつが、BMWによるワークス参戦。BMWはフォーミュラE第5シーズンに参戦するニューマシンを9月14日に発表することを明らかにしました。フォーミュラEはF1とは異なり、Spark Racingが開発するマシンを各チームが使用するワンメイクシリーズとなっています。したがって各チームともマシンの外観は統一されたものとなります。ただし、マシンの内部コンポーネント、たとえばモーターやモーターを制御するインバーター、ギアボックスなどといった部分は各チームが独自に開発できるため、これがEVシフトを進める自動車メーカー各社にとって、参戦の大きな動機となっています。
BMWはフォーミュラEへの参戦発表後、2018年の春にスペインでBMW iFE.18と名付けたフォーミュラEの第2世代マシンをテストしています。このマシンの開発にはBMWのEV、i3の駆動コンポーネントを担当したエンジニアが携わるとされており、9月14日の公式発表では見えないところにどのような工夫が凝らされているのか、また数年先のこととはいえ、フォーミュラEから市販車にどんな技術フィードバックがもたらされるのかは、いまから気になるところです。
%Vidible-5ad9c1e3ae6cdf3314e4cbc4%BMWと同様に第5シーズンからワークス参戦を開始するチームに日本の日産があります。数年に渡って何かと話題だけは振りまいたル・マン24時間レースへの参戦以降ではおそらく最も注目されるであろうフォーミュラEへのワークス参戦に、日産ファンとしては期待も膨らむところ。こちらも市販EVのリーフでの経験をマシン開発に活かすとしています。
%Vidible-5ad9c1e3ae6cdf3314e4cbc4%フォーミュラEのニューマシンはバッテリーがウィリアムズ製からマクラーレン製に変更され、容量も倍増したことでレース中のマシン乗り換えがなくなります。またレース中、アクティベーションゾーンと呼ばれる区間を走行するさいは、モーター出力が200kWから225kWに引き上げられ、F1のDRS(リアウィング開閉式)やインディカーのプッシュ・トゥ・パス(ターボのブースト圧引き上げ)のような加速が得られるようになり、より追い抜きシーンが見られるようになるはず。

フォーミュラEは基本的に公道の特設コースを使って行われるレースであるため、なかなか日本では開催は難しいかもしれないものの、モータースポーツだけでなくEVについて詳しく知りたい人にも注目のレースカテゴリーと言えるでしょう。