手軽に全方位の風景を撮影できる360度カメラ「Insta360シリーズ」から新製品「Insta360 ONE X」が登場しました。
本製品はアクションカメラの再定義を謳っており、動画に力を入れています。前機種との違いやスペックを紹介する前に、まずはコチラの動画をご覧ください。
この動画は標高3000メートルある穂高連峰の某所で、Insta360 ONE Xを使って撮影したもの。その映像をInsta360 ONE Xのスマートフォンアプリで編集しました。壮大な山脈や雲の流れまで鮮明に見える綺麗さと、まるでドローンで撮影したかのようなアングルに圧倒されませんか?
続いてはコチラの動画。同じく穂高連峰の某所でトレイルランニング風に走っている360度動画です。岩場を全力で走っているのにブレが少ないのが分かるかと思います。
上記のような動画を簡単に撮影して編集ができるのがInsta360 ONE Xです。
Insta360 ONE X(エックスと読みます)は、5.7K動画撮影と7K(2400万画素)静止画撮影に対応するほか、360度撮影でのライブ配信や、映画『マトリックス』で弾丸をブリッジ避けするシーンで有名になった「バレットタイム(スローモーション動画)」の撮影ができる360度カメラです。
Insta360 ONE Xのスマートフォンアプリをインストールすると、動画を撮影した「後」に自分の好きなようにカメラワークを再編集して動画を抜き出せるほか、スローモーションや2倍速などの早送り、特定の被写体を自動でトラッキングする機能などを使って、簡単に動画編集も行えます。
また、カメラ単体でもジンバルをつけているかのような、ブレや揺れの少ない動画を撮れる技術「FlowState手ブレ補正」が新たにアプリに加わりました(前機種Insta360 ONEでも使用可能)。
そのほか、単体で手持ち撮影、Bluetoothリモコンを使ったリモート撮影にも対応。カメラ側にバッテリーとmicroSDスロットを備えます。バッテリーは容量1200mAhですが、バッテリーが切れそうな時に満タンのバッテリーと交換すれば撮影自体を続けられるとのこと。撮影可能時間は、5.7k(5760×2880@30fps)、または、4k (3840×1920@50fps)動画撮影の場合、約60分。
前機種のInsta360 ONEからの大きな変更点は、iPhoneと合体するためのLightning端子が廃止されて、新たにWi-Fi接続が追加されたこと。iPhoneや、Android、PCと接続するためのケーブルも付属しており、ケーブルを繋いでの撮影も可能です。
また、前機種で好評だったバレットタイムは画質が向上し、3K画質となりました。
360度カメラInsta360 ONE、昼間の公園で自撮り棒をゆっくり回すバレットタイム撮影に再挑戦。
— Ittousai🤖Engadget JP (@Ittousai_ej) 2017年8月29日
実に許し難......楽しげな動画が簡単に撮影できました。最大の敵は風向き(シャボン玉を選んだ自業自得)。次は鳩と二丁拳銃やりたい!https://t.co/1hPU66VUq5pic.twitter.com/AaxuZTw073
▲前機種のInsta360 ONE
▲Insta360 ONE Xで撮ったバレットタイム。
静止画に関しては、Insta360 ONEが6912×3456ドットだったのに対し、Insta360 ONE Xは6080×3040ドットと、解像度は低くなりましたが、暗い環境での撮影はInsta360 ONE Xのほうがより綺麗になっているとのこと。
▲テキーラピクニック
▲SAKE おかわり
実際に撮ってみた印象としても、前機種よりInsta360 ONE Xのほうが画質はキレイになっているように感じました。
ここからはInsta360 ONE Xをどう使って撮影をしているか、について紹介していきます。冒頭のドローンで撮ったような映像は、自撮り棒にInsta360 ONE Xをつけて撮影しています。アプリ側で自撮り棒を隠してくれるため、長さのある自撮り棒を使って撮影するとドローンで撮ったような映像に見える、という仕組みです。
※冒頭の動画を撮影したのは筆者ではありません。メーカーに許可を得たうえで「穂高連峰でカップラーメンを食べる」と言っていた友人に貸し出し、撮影してもらいました。
自撮り棒とアプリの動画編集機能を組み合わせると、上記のような動画も撮影できます。「360度カメラで撮った」と伝えてなければこちらもドローンで撮ったように見えると思います。
また、後日発売される予定の「ドリフトダーツ」というアクセサリーにInsta360 ONE Xを取り付け、投げて撮影すると......。
We've just reinvented the action camera, here's a preview -#OwnTheMoment October 10
— Insta360 (@insta360) 2018年9月26日
Learn More: https://t.co/1iz4a54KhRpic.twitter.com/5RuXD1DUER
上記のような動画が撮影可能です。筆者も投げ飛ばして撮影しようと思ったのですが、借りている製品であるうえ、記事を書く前に万が一レンズにヒビが入るといった致命的な故障が怖かったので試していません。こちらについては後日、実際に遊んでみた記事を書ければと思います。
最後に、Insta360 ONE Xの製品仕様を記載します。
- サイズ: 幅115×奥行き48×高さ28(mm)
- 重量: 115g
- 静止画:7k(6080×3040)
- 動画:5.7k(5760×2880@30fps)
- 4k (3840×1920@50fps)
- 4k (3840×1920@30fps)
- 3K (3008×1504@100fps)
- バレットタイム:3k
- 静止画フォーマット:insp、jpeg(アプリ経由で変換)、dng(RAW)
- 動画フォーマット:insv、mp4(アプリ経由で変換)、LOG
- レンズ口径:F2.0
- バッテリー:5.7k(5760×2880@30fps)、4k (3840×1920@50fps)動画撮影の場合、約60分
- microSD:最大128GB(exFAT(FAT64) フォーマットが必要、UHS-I V30の転送速度)
価格は5万2300円(税込)で、本日からInsta360公式サイトInsta360.com、ハコスコで予約販売を開始します。決して安い価格ではないですが、5.7k動画に対応し、ドローンで撮影しているような動画が撮れて、アプリ内での編集機能も豊富と、この値段には納得感がありました。カメラ単体でも揺れやブレが少ないので、アクションカムとして使用できるのも魅力です。
Insta360シリーズは、新しい製品が出るたびに新しい遊びを提案してくれます。今回はドローンで撮ったような映像に加え、アクションカム、製品を投げて撮影、といった遊びを提案してくれました。
筆者はGoPro HERO7 Blackも購入したので、アクションカムとしてどんな遊びができるかを比較した記事なんかも今後ご紹介できればと思います。