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トランプ大統領のiPhoneでの通話を中国やロシアが盗聴していると、米New York Timesが複数の現役の政府職員および元職員から取材した話として報道しています。

政府関係者によると、トランプ大統領は国家安全保障局(NSC)から支給されたセキュアな2台のiPhoneと、市販されているものと同じ(政府による安全対策が施されていない)プライベートなiPhoneの計3台を持っているとのこと。他の2台と異なり、第3のiPhoneには個人的な連絡先も保存されていると伝えられています。トランプ大統領の側近は、携帯電話(iPhone)での通話は安全ではないと繰り返し警告し、より安全なホワイトハウスの地上回線を使うように懇願しているとのこと。しかし、大統領はその要請を拒否し、いぜんとしてiPhoneで通話しているとされています。

今年5月にも、米政府支給の2台のiPhone(通話用とTwitter用、どちらもGPSは無効化)のうち、トランプ大統領はTwitter用iPhoneの定期的な交換を拒否しており、約5ヶ月間同じ端末を使い続けているとの米政府関係者の話が報じられていました。

アメリカの情報機関は、大統領のiPhoneでのプライベートな通話を、中国とロシアが盗聴していると確認したとのこと。特に中国は、大統領がどのような議論をしているか、誰の意見に耳を傾けているかを調べて、米中貿易戦争をエスカレートさせないために活用しようとしていると伝えられています。

さらに中国は大統領と定期的に話している人々のリストを作り、彼らの影響力を利用することで、スパイ活動をロビー活動に結びつけようとしていると語られています。

その一方、ロシア政府はトランプ大統領とプーチン大統領が蜜月関係にあるため、中国ほど洗練された影響力を及ぼす努力はしていないと推測されるとの、元政府職員の談話が報じられています。

アップルは大統領の持つiPhoneについてのコメントを拒否したとのこと。iPhone内部のセキュリティはアップルにより強固に守られているものの、発信された通話は国内や国際的なキャリアの回線を介するため、安全性がどこまで保証されているかは未知数です。

かつてアメリカ政府の情報機関も、ドイツのメルケル首相の通話を盗聴していた可能性が、元職員エドワード・スノーデン氏の暴露により浮上していました。

先代のアメリカ大統領であるバラク・オバマ氏もiPhoneを使用していましたが、電話もかけられず、カメラやマイクもなく、アプリも自由にダウンロードできず、テキスト入力も禁止された特別仕様でした。

トランプ大統領は、2016年の大統領選において対立候補のヒラリー・クリントン氏が公務で私用メールを使用していたと攻撃していました。過去に自らが発した機密情報のうかつな扱いを批判する言葉が、トランプ大統領本人に跳ね返ってくるのかもしれません。