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11月初めの2018年度第4四半期業績の発表後、iPhoneの販売台数が前年同期から横ばいだったこともあり、アップルや部品サプライヤーなど関連会社の株は一時、大きく下落しました。

これに対して世界的金融グループのアナリストが、株式市場はiPhoneの販売台数に過剰反応しているにすぎず(アップル株の下げ幅は行き過ぎ)、アップルの継続的なサービスの成長がハードウェア販売よりも収益向上に貢献しているとの分析を発表しています。大手金融グループのモルガン・スタンレー所属のアナリストであるKaty Huberty氏は、投資家たちが「アップルのサービス事業の価値が増しているのに、いまだに狭い視野でユニット(スマートフォンなど物理的デバイス)の台数にこだわっている」と強調しています。

これは様々なサプライチェーン関連報告やiPhone売上台数の低い成長率から、アップルの将来を悲観する一部の動きに対応したものです。

Huberty氏は今後、11月初めにも「(アップルの)サービス部門が長期的に成長し、サービス企業としての評価向上が成長の原動力となる」ことを確信していると述べていました。

さらにHuberty氏はスマートフォン市場が全体として成熟し、全般的に成長が鈍化していくなかで、サービス事業が「(iPhoneなどの)デバイスから成長のバトンを受け取った」として、いずれ「より安定した成長と高い利ざやをアップルにもたらす」としています。

こうした分析の根拠として、Huberty氏は2018年までの2年間でiPhoneの販売台数が6%も減ったにもかかわらず、2018年通年でサービス売上高の増加率は26%にまで加速したと付け加えています。

この事実が指し示すのは、「ユニットの販売台数やインストールベース(稼働台数)とユーザーエンゲージメント(ユーザーのサービスに対する関心の高さ)は、投資家が思うほどに緊密な結びつきはない」とのこと。

そしてHuberty氏は、(iPhone XRなど)ユニットの生産台数見直しは、アップルよりもサプライチェーンにとって厳しい影響があると分析。アップルは(工場)労働者や部品の在庫といった制約がないため、打撃は少ないとの見方です。

サービス部門の成長を重視しているのはモルガン・スタンレーだけでなく、アップル関連の予測で知られるアナリストGene Munster氏も「Apple as a Service(サービス企業としてのアップル)」という考えを繰り返し提唱しています。

実際、アップルの当四半期でのサービス部門の売上高は過去最高の100億ドルを達成し、前年同期の79億ドルから27%も増大しています。今後はiPhoneやiPadなどの販売台数を公表しないと発表した際に「事業の強さの指標とならないから」としたのは、意外とアップルの本音かもしれません。