探査機ニューホライズンズ、1月1日にカイパーベルト天体へ最接近。しかしトランプ政権のせいで生中継が?

ブライアン・メイ激おこ

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2018年12月28日, 午後 06:20 in Space
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new horizons / nasa
2006年に打上げられたNASAの探査機ニューホライズンズが、2019年1月1日にエッジワース・カイパーベルトの小惑星「2014 MU69(Ultima Thure:最果ての地)」に最接近します。これは、いままでで最も地球から遠い天体への接近探査となり、地球へその小惑星の詳細な画像やその他センサーからのデータをお繰り返してくることでしょう。

すべてがうまくいくならば、ニューホライズンズは地球から64億km以上離れたところにある直径約45kmの小惑星に、約3540kmまで接近する見通しです。そしてそのときの管制の様子などはNASA TV他でライブ中継される予定です。いつものことではあるものの、天文学者たちはこの小惑星の接近探査から、何十億年も前に太陽系がどのように形成されたかを知るヒントが得られることに期待します。ニューホライズンズの管制チームを率いるアラン・スターン氏は、エッジワース・カイパーベルトは太陽から非常に遠く極寒の地であり、そこにあるUltima Thureは大きな天体ではないため地殻変動もないと考えられることから、初期の太陽系の構成要素との姿がそのまま保存されていると予想しています。

「はたしてUltima Thureはわれわれに何を見せてくれるだろうか?それはまだ誰にもわかりません」とNASAのブログ記事につづり「私にとっては、このフライバイそのものが最もエキサイティングなことです。これは純粋な"探査"であり、科学の原点です」と述べました。

さらにThe Vergeに対しては「ニューホライズンズが冥王星に到着した際に私がした予想は、きっとなにか素晴らしい発見があるだろうということだけでした。そしてこの探査の面白いところは、私たちが何か目的のものを発見しようとしているのではないことだと思います」と語っています。

ニューホライズンズ搭載のカメラは8月に初めてUltima Thure姿を捉えました。その光は、日を追うごとにくっきり、はっきりしてきています。
ニューホライズンズの最接近は日本時間2019年1月1日、午後2時33分ごろ。その数時間後には観測データの地球への送信が開始され、そのデータは約6時間かけて地球に到着します。ニューホライズンズが捉えたUltima Thureの詳細な画像は1月2日には公開されるはずです。

スターン氏は「Ultima Thuleへのフライバイは非常に高速かつチャレンジングであり、そして新たな知識をわれわれに提供するでしょう。それは歴史上最も遠い天体への接近探査で、それ自体が歴史的な出来事になることでしょう」と語っています。

ちなみに、クイーンのギタリストで、NASAのニューホライズンズプロジェクトチームの科学共同研究者でもあるブライアン・メイ博士は、ニューホライズンズがUltima Thuleに最接近する時刻に、スターン氏に依頼されて制作した楽曲「New Horizons」をプレミア公開します。その模様はNASA TV内でライブ中継される予定です。

...が、ここへきてひとつ気がかりなことが。トランプ政権が掲げるメキシコ国境への壁建設予算の予算案への組み込みに関連して発生した一部政府機関の閉鎖が、年明けまでに解決しない見込みです。ブライアン・メイ本人のInstagramへの投稿によると、この米政府機関の閉鎖がNASA TVにもおよんでおり、このままでは解決までNASA TVの復旧も見込めないということです。

ブライアン・メイは楽曲公開の予定時刻(日本時間1月1日14時02分)にむけて準備は完了しているものの、NASA TVを通じて世界に向けたプレミア公開は「Mr.トランプのおかげでブチ壊しになりそうだ」とコメント。続報はスターン氏もしくはニューホライズンズのTwitterアカウントをフォローして確認してほしいと呼びかけています。また、どのような結果になれども楽曲は予定時間直後からiTunesおよびSpotifyで公開されるとしました。

そういえば、ブライアン・メイは先日のNHKによるインタビューでも「私は壁でなく橋を築きたい。だからいま米国で起きていることも残念でならない。私はこれが世界にとって一過性のものに過ぎないことを願っている。これを乗り切れば、世界を一つの惑星にする作業に戻れると思うよ」と語っていました。

URGENT NEWS : The coverage of the New Horizons fly-by on New Years Day is likely to be disrupted by Mr. Trump's shut-down. Both NASA TV and NASA social channels are now suspended. So if you want to follow the amazing KBO Encounter events from late December 31st onwards, follow @alanstern on Twitter, and @newhorizons2015. And watch this space for further news. At present my tribute track to New Horizons (SWIPE ABOVE) with dedicated video is still set to be premiered to the world at 12.02am (EST) 1st January 2019. That's 5am Greenwich Mean Time (UK). Come what may, it will almost immediately thereafter be available on iTunes, and streamed on Spotify. See you there !! Bri

Brian Harold Mayさん(@brianmayforreal)がシェアした投稿 - 2018年12月月26日午後2時49分PST



※2019年1月1日10時更新:楽曲がYouTube、Apple Music、Spotifyなどで公開されました。14時過ぎにはPVも公開予定。NASA TVも復活したようです。

 
 

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関連キーワード: 2014mu69, gear, KuiperBelt, nasa, NewHorizons, Pluto, space, spacecraft, UltimaThule
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