マイクロソフトは「Microsoft 365 Roadmap」(IT管理者向けにOffice 365のロードマップを示すもの)を更新し、Mac版のOneDriveアプリに「ファイル オンデマンド」機能の追加を正式にロールアウトしたことを明らかにしました。
ファイル オンデマンドとは、クラウドストレージ(OneDrive)に置かれたファイルを必要になったときに取得する機能のこと。Windows 10では2017年秋の「Windows 10 Fall Creators Update」で追加されて好評を呼んでいましたが、Macユーザーも恩恵に預かれることになります。
OneDrive Files On-Demand for Mac is now available. This update will be rolling out to production OneDrive sync client users starting in January. https://t.co/9z5EKmQTY8pic.twitter.com/5VfzZZ8ddP
— Tero Alhonen (@teroalhonen) 2019年1月4日
本機能のメリットは、内蔵ストレージが小さいPCでも運用しやすいことです。ファイルマネージャ上ではクラウド内のファイルは見えるものの、それはメタデータだけで、データの実体は必要になったときだけダウンロードされます。特にSSD容量が128GBのMacBookなど、ローカルストレージが乏しいデバイスにとってはありがたい機能と言えます。
ファイル オンデマンドの弱点は、1つにはオフラインでは未取得のファイルにアクセスできないこと。もう1つは一度ダウンロードしたファイルはローカルに保存されて残り容量を圧迫する点ですが、再びクラウドのみに切り替えも可能です(Windows版では右クリックで「空き容量を増やす」)。頻繁に使うファイルであれば、そのままにしてオフライン時でも閲覧・編集できるわけです。
マイクロソフト情報に詳しいThurrottによれば、本アップデートのロールアウトは1月3日(米現地時間)から始まったとされています。一斉配信されるわけではありませんが、今後数週間のうちにほとんどのユーザーが利用できる見通しとのことです。
Office 365サービスを買えば大容量がオマケに付いてくるOneDriveは、実質的に安価で利用できます。限られた容量のストレージをやりくりするのに苦労しているMacユーザーにとっては、魅力的な選択肢となりそうです。