ISSのトイレは前回の故障のあと、新規開発するとコストがかかるため、ロシア側モジュールのトイレと同型のものを購入して2008年にスペースシャトル・エンデバー号で届けられました。しかしそれはわれわれが知っているトイレではなく、どちらかと言えば金属製ボディの掃除機と言う方が適当かもしれません。
その詳細な使い方は省略するとして機能のほうを説明すれば、尿のおよそ80~85パーセントは処理をして飲料水としてリサイクルされます。またもう一方の排泄物はバッグに積められ、廃棄物として地球の大気圏で焼却処分されます。
しかしこのトイレは故障してしまったので、クルーはISSに2010年に追加された"Tranquility"、別名"ノード3"と呼ばれるモジュールに2つの"個室"を作りました。ノード3はクルーたちが運動不足にならないための運動器具なども置かれているものの、新しい個室はなによりトイレシステムと間仕切りという「プライバシー空間」を提供します。
しかし、クルーの今後の楽しみは2020年に用意されるはずの新品のトイレかもしれません。