Vladimir Gerdo via Getty Images

米食品医薬品局(FDA)が、健康状態を維持するために若い人から採取した血液を輸血したところで効果はないとする警告を正式に発表しました。FDAいわく、パーキンソン病、多発性硬化症、アルツハイマー病、PTSD、老化全般に効能があると主張し、希望者に対して数千ドルの負担で若いドナーからの輸血を行っているとのこと。FDAは声明において、若年者からの血液注入を促進することには「重大な公衆衛生上の懸念」があると述べています。血漿の交換はアレルギー反応が出たり、循環過負荷、急性下肢損傷や感染症などのリスクがあるとされます。

血漿輸血は必用なときは患者の命を救うものの、特に若い人の血が"活きがいい"という「説得力ある臨床的根拠」はありません。普通なら、輸血が必用な状況というのは"それをしなければ死ぬかもしれない"状況のときのはずです。

スポーツ選手が自身の心肺機能を高めるために自己血液ドーピングをしているという話を聞いたことがある人もいるかもしれないものの、それも国際オリンピック委員会は禁止事項に定めており、やはり感染症などの危険が懸念されます。

科学誌Scienceは、2017年にアルツハイマー病患者に対して行った臨床試験で、若い人からの血液が治療に何の効果もおよぼさなかったという例を紹介しています。それどころか通常の輸血であっても、FDAに報告されているだけで毎年数十人の輸血を原因とする死亡例があるとのこと。

日本でこのような輸血行為をする施設があるとは聞かないものの、もし知り合いに誘われたとしてもついて行かないことをおすすめします。


%Vidible-5c6c9c07bf48854f2e18663a%