プジョー、電動化されたクルマが退屈ではないと示すため「コンセプト 508 プジョー・スポール・エンジニアード」を発表

電気のみで50kmを走行可能。エンジンも使えば0-100km/h加速4.3秒。

Hirokazu Kusakabe
Hirokazu Kusakabe
2019年02月22日, 午後 05:00 in transportation
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Concept 508 PEUGEOT SPORT ENGINEERED
3月5日に開幕するジュネーブ・モーターショーに向け、フランスのプジョーが「コンセプト 508 プジョー・スポール・エンジニアード」というプラグイン・ハイブリッド車を発表しました。その紹介文には「#UNBORING THE FUTURE」というハッシュタグが付けられています。退屈なんかじゃない未来。自動車はこれから排出ガスを減らすために電動化されていくけれど、それはクルマがつまらなくなるという意味では決してない。電動化は高パフォーマンス化と運転の楽しさも実現するということを、プジョーなりに示そうとしたのが、このコンセプトカーです。Concept 508 PEUGEOT SPORT ENGINEERED
プジョーはその開発を、同社のスポーツ部門であるプジョー・スポールに任せました。プジョー・スポールといえば、ル・マン24時間レースやダカール・ラリーをはじめ、数多くのモータースポーツでライオン・マークのクルマを優勝させてきた実績があります。その技術を市販車にフィードバックしたスポーツ・モデルの開発も手掛けています。

「電動化はこれまで以上にスポーティなモデルの開発を可能にします。私たちはずっとそんなことをやってみたいと夢見てきました。そして今、その夢を現実化できるようになったのです」とプジョー・スポールのブルーノ・ファミンCEOは語っています。

Concept 508 PEUGEOT SPORT ENGINEERED
ベースとなったのは、ちょうど1年前に発表された新型「508」。単なる4ドア・セダンではなく、流麗なルーフラインと後部にハッチゲートを備えたスタイルを、プジョーは「ファストバック・クーペ・サルーン」と呼んでいます。この508には今年プラグイン・ハイブリッドが追加される予定です。プジョー・スポールは、そのガソリン・エンジンと電気モーターを組み合わせたパワートレインを強化しました。

市販モデルの508ハイブリッドは、フロントに最高出力200psの1.6リッター直列4気筒エンジンと、ハイブリッド専用の8速オートマチック・トランスミッション、そして110psを発生する電気モーター1基を搭載。さらに4輪駆動モデルでは、後部に同じモーターをもう1基、追加しています。プジョー・スポールのエンジニア達は、この後輪を駆動するモーターの出力を200psに引き上げました。これによってシステム全体で最高出力400psと最大トルク500Nmを発揮、0-100km/hを4.3秒で加速します。同時にWLTP基準で50kmの距離を電気のみで走行することも可能です。11.8kWhのバッテリー容量は、市販モデルの508ハイブリッドと共通です。

Concept 508 PEUGEOT SPORT ENGINEERED
モーターショー向けのコンセプトカーであるにもかかわらず、パワートレインも性能も決してスーパーカーではなく、現実的に想像できる範囲で留めたところに、プジョーの意図がうかがえます。どんなに素晴らしい高性能でも、現実感が乏しかったり途方もない高価格になってしまっては、我々にとって「つまらない」とさほど変わりませんから。

Concept 508 PEUGEOT SPORT ENGINEERED
内外装の変更も控えめながら、なかなか魅力的に仕上がっています。フロント・バンパーは冷却性能を高めるために開口部を拡げ、空気の流れを整えるフラップやブレードを追加。複雑な形状のグリルは3Dプリント技術で製作したそうです。リアはベース車のクリーンなデザインを損なうウイングやスポイラーの類は取り付けず、ディフューザーを装着して空力性能を高めました。サイド・ウィンドウ後方にも小さなウイングレットが装着されています。ボディはセレニウム・グレイという特別なパール塗装が施され、プジョーがクリプトナイト(スーパーマンのアレ?)と呼ぶ蛍光イエローのアクセントが効いています。

Concept 508 PEUGEOT SPORT ENGINEERED
車高は通常の508より低められ、トレッドは前後とも拡げられています。20インチ・ホイールに装着されたミシュラン製の「パイロット・スポーツ4S」タイヤは245/35R20。向上した動力性能に合わせて、フロント・ブレーキは4ピストン・キャリパー+380mmディスクに強化されました。

インテリアは黒いレザーとアルカンターラで覆われ、センターコンソールとステアリングの一部はカーボンファイバー。ステッチやロゴ、さらにメーターやタッチスクリーンの表示にもクリプトナイトが使われています。

Concept 508 PEUGEOT SPORT ENGINEERED
このコンセプトカーは、前述のようにこれから発売される508ハイブリッドに注目を集める目的で製作されたものと思われますが、ほぼこのままプジョー・スポール仕様の高性能モデルとして市販化することも、それほど難しくないように思えます。まずはジュネーブ・モーターショーで人々の反応を見てからということになるでしょう。大人4人が快適に乗れて、普段の通勤は電気のみで往復でき、その気になればスポーツカー顔負けの加速も味わえ、悪天候にも強い4輪駆動。派手すぎない内外装は冠婚葬祭にも嫁の実家にも抵抗なく乗って行ける。こんなクルマが欲しいという人は、結構多いのではないでしょうか。



 
 

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