Mason Trinca for The Washington Post via Getty Images

アップルは自前の電気自動運転車開発プロジェクト Project Titan を縮小していると伝えられているものの、プロジェクトそのものを諦めてしまったわけではありません。3月はじめにEV専業メーカー・テスラのパワートレイン技術担当VPの職を離れたMichael Schwekutsch氏を、アップルが「スペシャルプロジェクトグループ」へ迎え入れたと、自動車情報メディアElectrekが報じました。Electrekは、具体的にMichael Schwekutsch氏がアップルでどんな仕事を担当するのかについて述べていません。ただSchwekutsch氏は2代目テスラ・ロードスターとセミトラックで重要な役割を果たしたとされており、電気自動車の駆動系開発を率いるだけの広範な経験を携えていると指摘。それ以前からBMW i8、ポルシェ918スパイダー、フィアット500e、ボルボXC90などに関わってきた彼の経歴が、何のためにアップルに呼ばれたかを物語っていると言えるでしょう。

アップルのProject Titanの歩みは必ずしも順調とは言えず、ボブ・マンズフィールドがプロジェクトを率いるようになった際は大幅に計画を縮小し、そのシナリオは自動運転システムだけを開発してどこかに供給するという方向に変更されたと考えられています。

しかし、過去10年にわたってEVのパワートレイン開発に関わってきたSchwekutschのアップル加入は、この会社が再び完全な電気自動運転車の開発にステアリングを切り返したと見ることもできます。ElectrekはアップルがSchwekutschとともに数名のテスラの技術者を引き入れたと伝えています。

ただ、アップルはすでに自社のオフィス間を結ぶ自動運転シャトルの開発でフォルクスワーゲンと提携しているとも言われており、Schwekutsch氏はそれを完成させるために呼ばれたのであって、100%アップル製の電気自動運転車が市販に至るかはまだわかりません。