航空機の姿を変えるかも?変形可能な翼構造をNASAとMITが開発。軽量高効率な設計が可能に

怪鳥ロプロス、空を飛べ

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2019年04月2日, 午後 07:00 in Transportation
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Eli Gershenfeld, NASA Ames Research Center
飛行機の翼というのは離陸、巡航、着陸といたそのフライトの各段階において必用な動作を得るため、翼断面形状を替えるフラップを操作して揚力をコントロールします。しかし、NASAとMITの研究チームは現在、フラップやエルロンではなく翼そのものを変形させる方法を研究しています。

チームは、材料工学の専門誌Smart Materials and Structuresに飛行機の翼を根本的に再設計する手法をテーマとする論文を寄せました。その新しい翼は、マッチ棒のような支柱で作った何千もの小さく軽量な格子状のフレームを組み合わせ、薄いポリマーで覆ったような構造をしています。この"機械的メタマテリアル"は中空構造をとるため、その密度はゴムの1/1000未満しかなく、非常に軽量になっています。そして内部の支柱構造は翼が空力的な状況に応じて自動的に変形し、一般的な航空機の翼よりもエネルギー効率を高める可能性があるとのこと。

航空機の翼そのものの形状を変えるこの構造は2016年に生み出されました。研究者らは翼を構成するパーツひとつひとつの製造に数分ずつかかっていたところへ、3D金型とポリエチレン樹脂を用いて射出成形する方法を開発し、ひとつあたりわずか17秒で製造できるようになったとのこと。これで、安価かつ大量にパーツを製造する方法が確立できたとチームは説明します。
nasa
軽量でなおかつ自ら変形する翼は、現在の1本のチューブに翼を取り付けるという類型的な航空機の形をガラリと変えてしまう可能性があり、まさに鳥のような、胴体と翼が一体化した効率的な機体構造を生み出すかもしれません。

また航空機以外でも、たとえば風力発電用のプロペラ(風力タービン)を再設計して、効率向上や低騒音化といった変化を起こすことも考えられます。さらには、宇宙向けや橋梁など高い性能設計が求められる構造物への応用もありえるかもしれません。

 
 

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