子供向けゲームでのルートボックスを禁じる法案を米上院議員が提出。カネで有利になる要素も規制対象

「Pay to Win」はできません

Kiyoshi Tane
Kiyoshi Tane
2019年05月10日, 午前 11:30 in f2p
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Border Security日本、海外を問わずゲーム内での課金要素はたびたび問題視されてきましたが、米共和党のジョシュ・ホーリー上院議員が子供向けゲームでの有料ルートボックス(loot box)などを禁じる法案を提出したことが報じられています。ホーリー議員が提出した法案は、明示的に18才未満のプレイヤー向けとしながら様々な課金要素を含むゲームを対象とするもの。その一要素として例示された「ルートボックス」とは直訳すれば戦利品箱で、複数のアイテムが詰め合わされた箱をリアルマネーで買い、ランダムでアイテムが入手できる仕組みです。日本のソーシャルゲームで言う「特定のカードやキャラを一定の確率で入手できる」、所謂「ガチャ」とは微妙に異なります。

同法案では「Pay to Win」、すなわち他のプレイヤーよりも有利になれるゲーム内アイテムを販売する(カネを払って勝つ)ことも禁止されます。「Star Wars バトルフロントⅡ」で導入を予定されながらも開始前に批判が殺到し、サービス開始前に急遽停止された「ルートクレート」がまさにPay to Winでした。

ホーリー議員は「ソーシャルメディアやビデオゲームはユーザーの中毒を狙い、現実世界から私たちの子供達の注意を惹きつけ、強迫的な習慣を根づかせることで利益を引き出しています」との声明を発表。このビジネスモデルがハイテク業界に有利であろうとも、子供から搾取する言い訳にはならないと述べています。

ホーリー氏の事務所が子供向けルートボックスの「悪名高い例」として挙げているのがスマホパズルゲームCandy Crushで、仮想通貨およびゲームプレイを有利にするアイテムを含む商品セットに149.99ドルもの値を付けていると報告しています。

アクティビジョン・ブリザードやEA等の大手パブリッシャーはゲーム内課金の法規制に異議を唱えており、一見するとにわかに逆風が強まったかにも見えます。

が、昨年4月にはベルギーで「FIFA18」などのルートボックスが賭博法違反だと認定され、運営元のEAは同国でのFIFA POINTS(ゲーム内通貨)販売を停止しています。上述の「Star Wars バトルフロントⅡ」も課金システムは復活させたもののコスメティックアイテム(キャラや武器の見かけのみを変え、プレイヤーの強さには影響しないアイテム)に限る譲歩をしました。子供人気の高い「Fortnite」の課金要素は元からコスメティックのみで、すでにビッグタイトルはルートボックスやPay to Win要素を排除していると考えていいでしょう。

なお、法案成立のためには米連邦議会上下両院における過半数の可決が必要ですが、両院可決後に大統領が拒否権を発動することもあり得ます。また、仮に法案が成立したとしても、上記の通り直接の影響は小さいと思われます。しかし、その場合はさらに法規制の動きがエスカレートし、大人向けのゲームも規制対象となる可能性があるかもしれません。


 

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