「Adobe Acrobat DC」の年額1万8960円は高いので、PDF互換ソフトを検討してみた:電脳オルタナティヴ

PDFにかける想いが伝いが強すぎて導入で1記事になってしまいました

ナックル末吉 (Nackle Sueyoshi)
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モノ系ライターのナックル末吉です。先日、といっても2017年のことですが、ついに「Adobe Acrobat」がライセンス版の販売が終了し、他のAdobe製品同様にサブスクリプション(課金)型に移行しました。AcrobatはAdobe Creative Cloudのコンプリートプランに含まれているため、年間6万円以上も支払ってAdobe CCを契約しているようなクリエイティブスピリッツな人々には無関係な話ですが、筆者のように年にたった数度ほど訪れるPDFファイルの編集や連結のためだけにサブスクリプション化はちょっといくらなんでもな金額でして......。

サブスクリプション化されてしまった僕らのAcrobat


ちょっとココでサブスクリプション化されたAcrobat Proの価格と機能比較をご覧頂きましょう。

「Acrobat Pro DC」と「Acrobat Standard DC」の価格と機能比較表
Engadget
▲ProとStandardの価格差は年間2,400円程度

最安でも1年契約で月1,580円かかります。ビジネスユースで毎日、バリバリとPDFファイルを編集したり、連結や変換しているようなシチュエーションであれば大した金額ではないと思いますが、筆者などにはたまに来る「アレ」のために、この課金をする気にはどうしてもなれません。

PDF▲サブスクリプション化される前から個人には高嶺の花でしたが

PDFはプラットホームやソフトに依存しない素晴らしい形式


では、どんな時にPDFを使うのか、もしくはやり取りされるのかを考えてみましょう。ザックリ言うとビジネスシーンでは下記が多いように思います。
  • 完成書類
  • プレスリリース
  • 配付資料
  • 招待状、案内状
  • 手書き記入用紙

だいたい、Microsoft Officeで作成したドキュメントは「PDFで保存すればいいだけなので」PDF化はほぼ問題ナシ。むしろ、ほとんどのPDFファイルはそうやって生成されていると思います。プレスリリースや配付資料など、完成した書類であれば、こちらが手を加えることもなく、閲覧するだけでいいのでPDFはまさに最適なフォーマットと言えるでしょう。むしろ、PDF(Portable Document Format)は、異なる環境でも同一の絵面で閲覧・印刷ができるような互換性を持たせて進化してきた経緯があります。PDFが生成したプラットホームやソフトで互換性が保たれなかったり表示が崩れてしまうようなことは非常に困る堅牢なフォーマットがあるべき姿だと筆者は考えます。

PDF▲プレゼン資料をそのまま配付資料にする場合などもPDFは便利ですね

上記の例で言えば、完成書類や配付資料などはまさにPDF向きですし、バージョン管理が必要な機密文書なども適しているでしょう。しかし、「人の手によって」適さない使い方をされる場合がしばしばあります。

PDF▲Microsoft Office文書 PDFはお手軽ですが、逆はかなり厳しい

PDFの使い方に適さない「アレ」ってナニ?


問題はこちらが記入して送り返さなきゃならないような書類。例えば結婚式の案内状のようなもので、御出席・御欠席のどちらかを二重線で打ち消すのも苦労するのがPDFってもんですよ。まぁさすがに結婚式の招待状をPDFにしてデジタルデータで送りつけてくるような人はいないと思いますが、なにかのパーティーや発表会などの出欠の返答は今でも結構あります。自分の名前、所属する社名、押印までして送り返すように指示があることも業界的には珍しくありません。

PDF▲署名と押印して返送するタイプの書類。内容にもよるが、公的なものでなければ、送信元は郵送を望んでいるわけではなく、データでの返信でもOKのハズ

元はExcelかWordで作成しているはずなのに、配布するときはなぜかPDF形式に。むしろ、簡単に改変されないところがPDFの良さであり、どんな環境でも同じ見た目で紙に印刷できることを目的とした規格なので、配付資料にPDFフォーマットが多いのはある意味当たり前と言えます。

PDF▲ご本家、Adobe Acrobat Readerでプレスリリースを表示

しかしですよ? 世の中のペーパーレス化が声高に叫ばれてから行く年が経過していることでしょう。いくらPDFが配付資料に適しているからといって、署名や捺印が必要な書類までPDFにしてしまうのはいかがなものでしょうか。この件について、とある編集者に質問してみました。「あのメーカーからデモ機を借りる時に、借用証みたいのがPDFで送られてきますよね? アレってどうやって返信しています?」。すると、「印刷 手書き 捺印 スキャン データ送信!」と、最後にビックリマークまでつけて即答してきました。うーん、やはりそうですか。大きい会社なら、そんな不必要なプリントコストも、機材も完備しており、節約なんて気にしなくてもいいんだろうなと思うとともに、やはり筆者のようなデジタル脳というか、合理的なこと大好き人間は、デジタル アナログ デジタルなんて非合理的なことが心の底から許せないワケです。誤解されないうちに断っておくと、アナログがダメとも思ってませんし、時には無駄とか非合理的なことにも「風情」を感じることもある程度には人間味はあるつもりです。しかし、デジタルで届いたデータを「デジタルで編集しにくいから」という理由だけで、その場限りしか使わない紙(アナログ)に落とすって、不条理な「アレ」以外なにもないなと。まさにエゴロジーってヤツです。

そこで、後編ではライセンス買取型であるPDF互換ソフトの代表格である「いきなりPDF」と「JUST PDF」を試用してみたいと思います。

1記事まるっと導入で使い切ってしまいましたが、それだけ筆者がPDFにかける想いが伝わって下されば幸いです。というワケで後編に続きます。
Engadget
▲「PDF互換ソフト」としては超有名な2ソフト。それぞれ最上位モデルは1万円前後のライセンス買取型


そこで、筆者が打ち立てたPDF互換ソフトに求める最低条件として
  • 署名のためにテキストの直接編集ができる
  • 押印のために画像データを貼り付けられる
  • PDFの分割・結合ができる
  • 上記の操作を行った上で本家PDFとの互換性(再現性)が高い

ということ。上記以外は、例えば閲覧だけであればAdobe純正の「Acrobat Reader DC」やWEBブラウザを使っても良いですし、公式ストアには無料PDF閲覧ソフトがかなりラインナップいます。問題は、PDFに記名や記載をして返信を求められた時に、チャッチャとデジタルで処理して、送信元に送り返してやりたい気分です。先述の通り、Adobe Creative Cloudのコンプリートプランを契約している人にとっては、話題にすらあがらない話ですが、「自分はPhotoShopとLightroom、それにAcrobatさえ少々あれば......」という人にとって、コンプリートプランは明らかにオーバースペックであり、コスト高なのは間違いありません。もちろん、Adobe Creative Cloudのコンプリートプランは、それはそれで素晴らしいソフトがオンパレードなので、仕事上で欠かせない人もいるとは思いますが、今回はあくまでもコスト削減のために、ライトユーザー的に買取型のPDF互換ソフトの真偽を見極めてみます。後編に続きます。

PDF▲Adobe Creative Cloud 個人版(コンプリートプラン)年間一括払い65,760円(税別)。PhotoShop、Illustrator、Premireなど有名ソフトが全部入り
 
 
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