直近で拾いきれなかったニュースをダイジェスト形式でお届けします。今回は「ドウェイン印完全無線イヤホン」「BlackBerry Messenger終了」「AIがゲームで人とチームワークを発揮」などの話題をお届けします。
SpaceXのStarlink衛星、すでに60基ほぼすべてが軌道に乗る
ただ、SpaceX社長のグウィン・ショットウェル氏は、60基のうち4基の衛星には問題が発生したことを認めました。具体的にどのような問題があったのかは詳述しなかったものの、衛星は互いに接触を回避する機能を備えているため、計画に問題はないとしています。
先日には夜空を一列に渡って行く衛星の旅団が反射する光が強すぎ、天文家から苦情が出ていたStarlink衛星ですが、これについてはイーロン・マスクCEOが素早く反応し、衛星が然るべき軌道の位置に到達し、太陽電池アレイを本体の向こう側、つまり太陽の方向に向ける処理が終われば、地上からはほとんど見えなくなるだろうとの見解を示しています。
NASA、月面着陸ミッションの民間パートナー3社を選出
アメリカの月面探査再開を目指し、NASAは月面着陸サービスを提供する民間パートナー3社を選出しました。ひとつめは、ニュージャージー州を拠点とするOrbitBeyondで、この宇宙ベンチャーは9700万ドルの費用で2020年9月までに最大4つのペイロードを月面の"雨の海"と呼ばれるかつてアポロ15号が着陸した地域に送り届けます。つづいてAstroboticは、例の謎の縦孔があると予想される"死の湖"地域へ14のペイロードを運搬する契約を得ました。こちらは2021年7月までを期限として、7950万ドルを受け取っています。そして、ヒューストンのIntuitive Machinesは、Astroboticと同時期に最大5つの積み荷を"嵐の大洋"のダークスポットへ送り込む任務のために7700万ドルを獲得しました。
NASAはこの夏にはそれぞれのフライトに向けた正式なペイロードを決める予定です。米国政府はこれらはNASAの民間パートナーシップのほんの始まりの部分だと述べています。すでにBlue OriginやSpaceXといった大規模な企業がNASAの有人月面着陸のために競争をしている傍ら、もう一つの民間でのアプローチがどれほど上手くいくのかはまだ未知数ですが、21世紀のNASAのアプローチはアポロ計画の頃とは対照的なスタンスだと言えるかもしれません。
一般向けBlackBerry Messengerがサービス終了
2016年からインドEmtekが提携して運営してきたBlackBerryのメッセージサービス「BlackBerry Messenger(BBM)」が、5月31日をもって終了しました。Emtekは1か月ほど前にサービス終了を告知しており、予定どおりのクロージングとなりました。Amtekは「私たちはこれまでに作り上げたものを誇りに思っています」「メッセンジャープラットフォームを今日のものにするために活躍したBBMサービスでのたくさんの思い出を大切にしてください」と述べています。
2005年に誕生したBBMは、その成長過程において、TwitterやFacebook、Snapを特許侵害で訴えたりもしました。一方で、2017年にはUberとの連携を発表したりと、地道な改善を続けていることを世間に知らしめてもいました。しかし、iOSやAndroidアプリとしても提供されていたものの新規ユーザーの獲得までには至らず、その歴史に幕を下ろすことになってしまいました。
なお、業務向けのBBM Enterprise(BBMe)はサービスを継続します。根強いBBMファンならきっと、BBMeに移行してでも使い続けることでしょう。
DeepMindのAI、Quake III でチームワークを発揮するに至る
DeepMindの研究グループが、AIが如何にしてQuake IIIのCapture the FlagフラグモードをマスターすることができたAIシステムをどのように設計したかを詳しく述べました。このシステムはAIエージェントがプレイヤーとして人間の相手と対戦します。このAIはたった数週間で一人のプレイヤーなら4年はかかる量の対戦をプレイしました。
当初AIプレイヤーは、ただただランダムに動き回るだけでしたが、プレイを重ねるにつれルールやテクニック、戦略を習得し最終的に人間と遜色ない...どころか人間のプレイヤー顔負け強さを身につけ、さらに仲間のプレイヤーとのチームワークを発揮するに至っています。
New York Timesは、DeepMindのAIのようにQuake IIIやStarCraft IIのようなゲームから複雑な操作を覚えていく仕組みは、将来的にロボットが互いに連携し合う必要がある倉庫ロボット、ヘヴィトラフィックのなかを走る自動運転車などに応用できると伝えています。
ただし、ジョージア工科大学のMark Riedl教授は、DeepMindのAIは特定のゲームの中で起こっている常用に反応しているだけだと指摘します。つまり現実世界における(パターンのない)人や動物などの動きなどを理解するのとは事情が違うとのこと。ただ、だからこそDeepMindのAIが将来的にさらに多人数参加型のゲームなどでとてつもない強さを発揮したとしても、さして驚くことではないのかもしれません。
ドウェイン・ジョンソンとアンダーアーマーの完全ワイヤレスイヤホン
ザ・ロックことドウェイン・ジョンソンとアンダーアーマーのコラボレーションブランドProject Rockが、完全ワイヤレスイヤホン「Project Rock True Wireless In-Ear Headphones」その製品ラインナップに追加しました。フイットネス用途を重視したこのイヤホンは汗をかくことを前提としており、最大強度の運動でもユーザーの耳にしっかりと固定されるように設計されているとのこと。
40mm径ドライバーや音響面はJBLの技術を使用しており、JBLが開発したUA TALKTHRU機能も搭載。ヘッドフォンを取り外すことなくジム内での会話を可能にしつつ、ノイズキャンセル機能を提供します。
フル充電で約5時間の連続再生が可能で、充電ケースとの併用により最大20時間はコンセントからの充電ができなくとも音楽を聴くことができます。
価格は199ドル(約2万2000円)で6月7日から発売されます。アンダーアーマーは日本でもTHE-PROJECT-ROCK-COLLECTIONを展開しているので、この完全ワイヤレスイヤホンに先駆けて製品化されたオーバーヘッド型のヘッドホンも国内で発売中。今回の完全ワイヤレスも是非販売していただきたいところです。