6月1日(日本時間)、Twitter上で中国語話者など、多数のアカウントが一斉に凍結されました。数時間後に復旧し、Twitter社が陳謝する事態にいたっています。
凍結されたアカウントは少なくとも1000アカウントを超えるとみられ、その多くが中国語話者のアカウントでした。
折りしも中国本土では6月4日に天安門事件から30周年を迎えるため、中国政府は自国内のインターネット検閲を強化している状況です。Twitterは米国資本のサービスであるものの、そうしたタイミングで中国系アカウントの大量凍結が発生したため、中国政府からの要請によって削除されたのではないかという疑念が広がりました。
中国出身で米国に帰化したジャーナリストのSasha Gong氏は凍結についての声明を発し、「Twitter大虐殺」とこの事態を非難。米大統領選の指命選挙でトランプ現大統領と競い合ったマルコ・ルビオ上院議員も自身のTwitterアカウントでこの事態を取り上げました。
日本では中国ルポライターの安田峰俊氏やブロックチェーン専門家の楠正憲氏のTwitterアカウントが一時的に凍結されました。.@twitter has apparently suspended a large number accounts that are critical of #China including accounts of people outside of China. Twitter has become a Chinese govt censor. https://t.co/TsDQZs7juq
— Marco Rubio (@marcorubio) 2019年6月1日
多くのアカウントの凍結から数時間後(日本時間で6月1日23時ごろ)、Twitter社はツイートにて謝罪しました。同社はスパムアカウントを排除する日常的な措置の中で、規約違反の多数のアカウントを凍結したところ、対象外のアカウントも誤って凍結してしまったと説明。「中国当局からの大量の報告は無かった」と弁解しています。
However, some of these were involved in commentary about China. These accounts were not mass reported by the Chinese authorities — this was a routine action on our part.
— Twitter Public Policy (@Policy) 2019年6月1日
Twitterからメールが来ました。今回の凍結はスパム判定アルゴリズムによる誤爆で、他のユーザーからの報告は関与していないとの説明でした pic.twitter.com/8lNCsjrn3q
— 楠 正憲 (@masanork) 2019年6月2日