アップル、韓国公取委に和解申請。現地キャリアに不当な負担につき

クアルコムとも和解しましたし

Kiyoshi Tane
Kiyoshi Tane
2019年07月5日, 午後 03:30 in antitrust
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Igor Ilnitckii via Getty Images

アップルが韓国の公正取引委員会に対して、独占禁止法違反の疑いに関する法的紛争を終結させる同意審決を採択するよう要請したと報じられています。本件の発端は、2016年7月に韓国公取委の委員長が「(韓国市場でのアップルには)いくつかの問題がある」として捜査対象としていると発言したことにまで遡ります。翌年11月のiPhone X発売日には強制捜査が実施され、2018年4月には同社に対して制裁措置を科すかどうかを検討すると報じられていました

2016年当時の報道によると、アップルがiPhone人気を背景として韓国現地の通信キャリア各社に押しつけた条件は以下の3つだったと伝えられています。
  • アップルが指示した、各モデルの最低数量を購入するよう強要
  • iPhoneの保証修理または交換の費用を分担させた
  • アップルが用意したiPhone用のテレビCMを自腹で放映させた
韓国公取委は、これらがアップルと対等な力を持っていない現地キャリアにとっては不公平であり、同社が課した不当なコストを返還させる必要があるとしていました。

アップルは今年初め、自社が現地キャリアに対して交渉力の強い立場にあったとは認めつつも、実際には力を乱用していないと反論していました。が、同じような訴えで、アップルはフランスで不当契約につき4850万ユーロの罰金が科せられています

そして7月4日、韓国メディアのKorea Heraldは、アップルは韓国公取委に同意審決を求める申請書を提出したと伝えています。同意審決とは、公取委の排除勧告を不当として争う企業が、独禁法違反の事実を認め、勧告を受け入れる手続きのこと。事実上の和解と言えますが、裁判官がこれを承認した場合、裁判所の判決と同じ強制力を持ちます。

アップルにとってのメリットは、独禁法違反の疑いで有罪判決を受けることによる評判の低下を防ぎ、それ以上の調査を未然に防げること。かたや韓国公取委にしてみれば、法廷で有罪を立証するための努力を省略でき、双方ともに訴訟費用が節約できることになります。

思えばアップルは今年4月、数年越しに世界中で繰り広げてきたクアルコムとの訴訟も全て取り下げ、和解に至っていました。Android陣営とのし烈なシェア争いのなかで最大の武器となるブランド力を守るためにも、アップルの訴訟戦略に変化が生じているのかもしれません。

 

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