アップルのヘルスケア研究者がゲイツ財団に移籍。発展途上国での医療事業に意気込み

スマホは発展途上国でも普及率が高いですし

Kiyoshi Tane
Kiyoshi Tane
2019年08月13日, 午後 01:00 in apple
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SIPA USA/PA Images

アップルのヘルスケア部門で重要な役割を果たしていた研究者アンドリュー・トリスター氏が辞職し、世界最大の慈善団体ビル&メリンダ・ゲイツ財団に移籍したことが報じられています。トリスター氏は、2016年にアップルのヘルスケア部門に採用された最初のスタッフの1人。アップルが医薬品会社イーライリリー(Eli Lilly)と共同で行っていたiPhoneとApple Watchによる認知症の初期兆候を検出する研究に貢献した人物の1人として知られています。

ちなみに、トリスター氏と同期に入社したステファン・フレンド(オープンソースのフレームワーク「ResearchKit」開発の中心人物)は2017年末に退社済みです
LinkedInのプロフィールによると、トリスター氏は米シアトルのフレッド・ハッチンソン癌研究センターの臨床研究者、セージ・バイオネットワークスの上級医師を遍歴。アップル入社前にはワシントン大学の放射線腫瘍医として勤めていました。

トリスター氏はゲイツ財団への移籍を公式に発表していませんが、米CNBCのインタビューで新たな仕事に言及し、事実上認めたかたちです。ゲイツ財団ではデジタルヘルス部門の次長として、米国の技術を発展途上国に持ち込みたいと考えている起業家達と協力したいとのことです。

大まかにいえば、トリスター氏が興味を抱いている分野はバーチャル相談用のスマートフォン技術、妊産婦の健康、低コストのポータブル診断ツール、人工知能、医療従事者向けのテクノロジーと広範囲にわたるもの。さらに営利と非営利の両方のベンチャーが適合する可能性があるとも語られています。

識字率の問題から文字を使うコミュニケーションが難しい発展途上国では、音声通話を主とする携帯電話やスマートフォンが普及しやすかった事情があります。トリスター氏も「私たちはスマートフォンがますます重要な役割を果たすようになっているため、世界中の消費者と地域医療従事者の両方を支援したいと考えています」と抱負を述べています。

トリスター氏は今後も認知症検出の研究を続けるかどうかは言及していませんが、それには興味があるとのことです。ビル・ゲイツ氏もアルツハイマー病の治療法の研究に資金を提供することに関心を示しており、可能性は十分に高そうです。

富裕層向けのイメージが強いアップルから、発展途上国への支援を含む仕事への転職は、デジタルヘルスが様々な社会階層に関わる新たな市場であることを象徴しているようです。ティム・クックCEOが「人類に対する最大の貢献」とした医療関連サービスが、今後アップルの主軸の1つとなるのかもしれません。

 
 

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