「Apple Cardの収益性は他社に比べかなり低い」野村證券分析。景気後退が起こればゴールドマン側に損失も

リーマンショック級が来ると危ないそうです

Kiyoshi Tane
Kiyoshi Tane
2019年08月16日, 午前 08:30 in AppleRumor
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アップルのクレジットカードApple Cardが米国の一部ユーザーに続々と届いていると報じられましたが、今後数年内に景気後退が起これば、提携先のゴールドマン・サックスが大きな損失を被る可能性があるとの予測が発表されています。大手金融機関ゴールドマン・サックスの重役は、Apple Cardの収益性は心配しておらず、長期的な視点に立つと述べていました。しかし、アップルが同カードの提携先候補として交渉した米シティグループは、基本的に手数料が無料といった点から収益性に疑いがあるため、事前に撤退したとも報じられています

そして新たな分析は、野村證券のアナリストによるもの。米CNBCが伝えるところによると、同社は「Apple Cardのポートフォリオは、業界平均に比べて収益が低く、損失額が多くなる可能性がある」との結論を報告しているとのことです。

野村アナリストは、ゴールドマンが新たな顧客1人を獲得するために350ドルのコストがかかっていると仮定。これを前提にすると、ゴールドマンは約4年後に顧客から利益を得られることになります。

しかし不況が到来して米国経済に打撃をもたらした場合は、ゴールドマンはApple Cardから損失を被る可能性があるとのこと。Apple Cardはチャージオフ(回収できないと判断された借金を、課した側の損失として処理すること)の増加に「非常にデリケート」であり、貸し倒れが8%に達するとゴールドマンはお金を失い始めると分析されています。

ちなみに前回の不況(リーマンショック)では2008年に貸し倒れが急増し、2010年のピーク時には10%以上に達しています。

ことさらにApple Cardで貸し倒れが心配されている理由は、他のクレジットカード会社であれば審査でふるい落とされていると思しき人達までも発行されている基準の甘さです。その点について野村アナリストは「ゴールドマン・サックスは新規参入者として、信用サイクルを引き受ける際に貸し手が取得する履歴データや経験を持っていないから」と指摘しています。

そもそもゴールドマン・サックスがApple Card発行を引き受けたのは、ほとんど経験がなかった一般消費者相手の市場をiPhoneを通じて開拓するためと見られています。その経験の乏しさは手持ちの信用情報データの貧弱さとイコールであり、アキレス腱になっているというわけです。

さらに野村アナリストは、アップルとゴールドマンがデビットカード(銀行口座からの都度払い)を提供するかもしれないと予測しています。Apple Cardの顧客は銀行口座を介して返済する可能性が高いため、その経路を転用できるということ。デビットカードは収益性が高いと言われますが、Apple Cardの損失分はそこで補填するのかもしれません。

 

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