楽天モバイルが10月に開始する予定のMNO事業(自社設備による携帯電話サービス)の詳細を発表した6日午後の会見。多くの報道陣が集まりましたが、発表された内容は利用者数を限定した試験的なサービス「無料サポートプログラム」と、MVNOとしての料金・新端末のみ。MNOの商用サービスの展開時期や料金プランなどは明らかにされていません。
報道陣からは「安定したネットワークを構築できるのか」「本当に安い料金で使えるのか」など、ユーザー目線での質問が相次ぎました。
この記事では注目の質問内容とそれに対する楽天会長の三木谷浩史氏からの回答をまとめて紹介します。
──楽天の新規参入で業界に与える影響は?
三木谷氏:安定稼働することは確信しているが、それがしっかりとユーザーから確認できた段階でサービスインする。だからこそ10月1日から2020年3月までは5000人にユーザー数を限定し、本当に電波がつながるのかなどのフィードバックを受ける。
──楽天回線とKDDIのローミング回線が切り替わった際、安定して繋がるの?
三木谷氏:auのローミングは2020年の4月以降に開始する。当然ながら安定的な通信品質が求められているのは認識している。
楽天では独自のハンドオーバー技術を用いたLinkアプリを用意するが、Linkアプリを使わなくても通信はできる。VoLTEもサポートしており、Linkアプリを使うことで楽天エリアからローミングエリアにユーザーが移動した場合もシームレスに通信できる。
ただし、回線が切り替わる際、約2秒間は通信が一時的に中断する。Wi-Fiから4Gへ切り替わる場合(その逆も含む)はそこまでのタイムラグはない。
──本格サービスは遅くともいつまでに開始できるの?
三木谷氏:我々の料金発表の日をお待ちいただきたい。楽天のライバルとなる大手キャリアの戦法を注視しながら今後の業界の動向を追っていきたい。価格については政府が思っている以上に安価なものを用意できると自負している。これはネットワークコストが他社よりも圧倒的に安いから。