マイクロソフトが基本無料のスマホAR版マインクラフト Minecraft Earthの配信予定を発表しました。
マイクラアースはこの夏から世界の五都市で小規模なクローズドベータを実施中ですが、10月からは新たにアーリーアクセス版として、地域限定の一般配信を開始します。
アーリーアクセスは週単位で段階的に配信地域を広げ、年内には全世界での正式配信に移行する見込み。
当初の配信は「一部の地域」とされていますが、東京はクローズドベータ対象の五都市に含まれているため、日本国内向け配信も早い時期になることが期待できそうです。
Minecraft Earth アーリーアクセスは、Android版の事前登録を受付中。配信が始まったら通知を受けられます。
アーリーアクセスで「アドベンチャー」が初登場
アーリーアクセス版マイクラアースは正式版のうち一部のコンテンツや機能のみで開始する予定ですが、ベータには含まれていなかった目玉機能のひとつ「アドベンチャー」が初めて遊べるようになります。
アドベンチャーは現実の特定の場所に設置された、マインクラフトの等身大ミニマップのようなもの。一人でもフレンドと一緒でも、ARで実際にマイクラ世界に入り込んで遊べます。
アドベンチャーの中身はいくつかのパターンをもとに自動生成される仕組みで、スケルトンやクモなど敵対的なモブが出現して戦うもの、平和に採集や採掘ができるものなどさまざま。
等身大ARなので実際にブロックで出来た世界を歩いて遊びますが、原則的には公園など安全と分かっている場所にのみ出現するとされています。
アドベンチャーの広さは数ブロック四方程度から、大きめの部屋サイズまで。マインクラフトの1ブロックは本来ならば約1mの立方体という設定ですが、アースの等身大ARでは遊びやすさを考慮して各辺60cmほどになっています。
アドベンチャーを実際に遊んできました
マイクロソフトの事前デモで、マイクラアースのアドベンチャーを遊んできました。ベータもプレイ中ですが、アドベンチャーを遊ぶのは4月のマイクラアース世界初公開イベント以来。
マインクラフトの完全新作ARゲーム『Minecraft Earth』発表。全地球マイクラ化計画開始
デモで使ったのは iPhone と iOS 13。マイクラアースは Android と iOS の両対応ですが、iPhoneの新しい機種と iOS 13のみ、等身大ARのなかに人が入り込んだような表現ができる「ピープル・オクルージョン」に対応します。
iPhone でオクルージョンが有効な場合、マイクラ世界のなかに人が立っているように表示。実際には人間の形をスマホが認識して、その部分だけARを抜いて描画しています。
オクルージョンができない機種やAndroidでもアドベンチャーを含めてゲーム自体は同じように遊べ、特に不利になるわけではありません。マルチプレーヤーで遊ぶ際にほかのプレーヤーが実際にどこにいるのか分かりやすくなること、マイクラ世界に立った動画やスクショが撮れることが利点です。
アドベンチャーは遊びやすさを考慮して、最大でも大きめの部屋程度の広さになる予定ですが、それは平面の話。マップによっては、地下方向に広大な遺跡や鉱山が広がっていることがあります。
現実の床や地面を掘ると広大な地下世界が広がり、鉱石やモンスターが現れるのは何度繰り返しても格別の楽しさ。アドベンチャーには通常ゲームモードで手に入れたアイテムの一部を選んで持ち込むことができ、弓や剣やTNTで敵対モブと戦えます。
マイクラアースはARでプレーヤー自身が現実世界で動いて遊ぶため、プレーヤーの動きが現実に左右される、つまりARの仮想ブロックにもハシゴにも登れない、穴にも落ちない、壁も抜けるという、従来のマインクラフトでは考えられない仕様です。
しかしアドベンチャーはこの落下しないことを逆手にとって広大な地下を見下ろすようにアクセス可能にしたり、プレーヤーは通れてモブが通れない壁や断崖、スイッチを使った仕掛けなど、現実とマイクラアースの物理法則を考えたマップになっています。
アドベンチャーでは通常のゲームプレイで手に入らないものも含めて、ブロックや報酬を入手可能。持ち帰って自分のビルドに使えます。
採掘したブロックや報酬は参加者全員で同じ内容がもらえるシステム。速いもの勝ちで取り合いにならないため。開発者チーム内部の呼び方は「共産主義システム」。
マイクラアースのゲーム進行おさらい
マイクラアースの遊び方は主に4つのモードに分かれます。
・マップ
・ビルドモード
・プレイモード
・アドベンチャー
マップ画面
マイクラ風に描画された現実世界のマップ上で、「タッパブル」と呼ばれる資源をタップで回収するモード。ポケモンGOでポケストップを回したりポケモンを捕獲するようなものです。画面はマイクラ風ですが、この共有マップ上の現実世界をいきなり掘ったりブロックを置くことはできません。マップでできることは、宝箱や木や岩、モブ(生物)のかたちをしたアイテムボックスであるタッパブルをポチポチしてアイテムを集めること。
アドベンチャーもこのマップ画面に、現実の特定の場所に現れます。
ビルドモード
こちらはマップやアドベンチャーで集めたブロックを使い、小さな仮装ブロックをテーブルや床の上で組み立てて遊ぶモード。プレーヤーは「ビルドプレート」(建築台)をいくつか持っており、ビルドプレートごとに別々の作品を作れます。ビルドプレートはレベルアップで貰えたり、ストアでゲーム内アイテムのジェムを使って購入する仕組み。
ビルドプレートは最初からモブや建物やブロックが配置されたジオラマ風になっており、雪山や砂漠といったバイオームがテーマになったビルドプレートを通じて、通常は手に入りにくいモブやブロックを入手できます。
プレイモード
プレイは自分で作ったビルドプレートを等身大ARで好きな場所に呼び出して遊ぶモード。ビルドモードと同様にフレンドと一緒に遊べます。
ビルドプレートは最大で16 x 16 ブロックのサイズがあるため、一番大きなビルドプレートをプレイモードで遊ぶには公園など広い場所が必要です。