China Huawei
ASSOCIATED PRESS

中国通信機器大手ファーウェイの創業者である任正非(Ren Zhengfei)CEOは、10月から米国製の部品を使わない5G基地局の製造を開始し、来年には多くの国に導入されるとの見通しを発表しました。Reuters報道によると、任CEOは8月と9月に5G基地局の試験生産を実施し、10月には量産開始すると述べたとのこと。当初は月に5000台を製造し、来年の生産量は150万台に達する計画だと伝えられています。

ファーウェイは5月に米国のエンティティーリスト(米政府の許可を得ない限り、米企業が取引を禁じられるブラックリスト)に入れられて事実上の禁輸措置を科せられており、先日発売された新フラッグシップ「Mate 30」シリーズも米Googleサービスは非搭載となっています

同社の企業戦略担当幹部は、米国部品を含まない基地局のパフォーマンスは「悪くない」として「前向きに驚いている」と述べたものの、詳細には触れなかったとのことです。

その一方、任CEOは長年取引のある米国サプライヤーと「感情的な繋がり」があるため、できることなら米国の部品を引き続き使用したいとの意向を表明。そしてファーウェイには5Gの技術を米国企業にライセンス供与する用意があり、自社の技術を競合他社に提供してライバルを作ることを恐れていないとのことです。

さらに提供する技術の中にはチップ設計のノウハウが含まれる可能性があるとも付け加えています。こうした発言は、かつてアップルが5Gモデムチップ調達に苦戦していると噂された折りに「販売を検討している」と述べたことを想起させます。

そうして米国に歩み寄りの姿勢を見せる傍ら、中国においては上述のMate 30シリーズを国際価格よりも40%も割り引いて販売。それにより過去18ヶ月間に25%から40%まで増やした中国市場でのシェアを、さらに拡大する戦略が推測されています。

ファーウェイの収益の半分は中国市場で稼ぎ出されていることから、当面はこれを維持して足場をさらに強固にする。その上で米国の禁輸措置が解除されれば国際市場にも再び打って出る目論見とすれば、アップルや競合他社にとってはますます手強いライバルとなるかもしれません。