宇宙で「牛の切り身を出力」。微小重力で3Dバイオプリントの実験に成功

宇宙の長旅で焼肉パーティも夢じゃない…かも

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2019年10月9日, 午後 03:15 in food and drink
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地上では血も滴るほどリアルな植物由来のハンバーグがファストフード・チェーンなどにも採用されはじめ、しだいに市民権を得つつありますが、地球低軌道を周回する国際宇宙ステーションではこのほど、初めて3Dバイオプリンターを使って牛の切り身が"出力"されました。この技術は3D生体組織プリンターを用い、牛の筋肉や脂肪細胞を印刷して牛肉を成長させるというもので、プリンターはイスラエル企業Aleph Farmsが開発しました。このプリンターは牛の筋肉の組織が再生するプロセスを再現するように作られているとのこと。

そして9月26日にISSのロシアセクションで行われた実験では、この特殊な3Dプリンターでビーフステーキを出力、ステーキを形成するのに成功したとのことです。軌道上で牛肉を出力する場合は重力がほとんど無いため、あらゆる方向から一度に組織を印刷できます。そしてそのぶん、肉としての形成も早くできます。

とはいえ、これでISSでも毎日おいしいお肉が食べられるかと言えば、まだそうはなりません。現在持ち込まれているのは実験機なので、大量生産には非対応です。とはいえ、宇宙で牛肉を作れるとなれば、たとえば将来、飛行士が数か月以上の単位で宇宙を旅するようになったとき、宇宙食ではなく、新鮮な牛肉を口にすることができるようになる可能性は高くなったと言えそうです。

AlephのYoav Reisler氏は、今回の実験をベースとして、数年後には地上に大規模な「バイオファーム」を作り、地上で"栽培"した牛肉を宇宙ステーションなどへ送り届けられるようになることを目指していると述べています。そうなれば、長期にわたる宇宙滞在で筋肉を維持するのに必要なタンパク質を摂ることができます。

また人工で実際の牛肉よりも少ないエネルギーや水、土地でそれを大量生産できるようになれば、全体としてのCO2の排出量が減少し、気候変動対策にも貢献できるようになるかもしれません。
 
 

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