火星着陸探査機 InSight、粗い地面に阻まれていた穴掘りがようやく進展。熱プローブ埋込み用

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2019年10月21日, 午前 06:50 in Space
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InSight Lander
NASAの火星着陸機InSightは、2018年11月の着陸以来「火星の風の音」や火星で起こる地震、つまり「火震」の観測などといった成果を上げてきました。しかしその一方で、予定していた火星内部からの熱流出を測定する熱伝導プローブを地中に差し込む工程が難航し、2月に作業を開始したもののこれまで熱の測定をするには至っていませんでした。

しかし、およそ8か月の後、NASAのチームはようやくInSightが熱伝達プローブを差し込みつつあることを確認しました。火星着陸機は、"Mole"と呼ばれる杭のようなデバイスを地中に差し込む際、堅い地面に阻まれ思うように穴を開けることができなかったとのこと。しかし、上からロボットアームを押しつけることで、なんとか火星の非常に粗い地面にそれを差し込めるようになったとのこと。InSight着陸機の熱伝達プローブはまだ必要な深さに至ったわけではなく、10月8日から約3/4インチ(約2cm)ほど地面に刺さったにすぎません。そして目的とする地下16フィート(約5m)の深さまではまだまだ長い道のりが待っています。

それでも、このプローブからのデータをまちわびる科学者らは、それが無駄に終わってしまうかもしれない心配から、最終的にデータを得られそうな状況に変わってきたことで大きな安心感を得ているはずです。

火星内部の熱や震動、音などを調べることは、火星がどのようにしていまの姿になってきたかを知るための重要な手がかりになり得ます。プローブの目指す先に岩や何かほかの障害物が埋まっていなければ、近い将来に火星の内部の熱の状況を調べる研究に重要な情報がもたらされることになりそうです。

そしてそれは、地球はいまも多くの水と生命をたたえる星であるのに対し、なぜ火星が乾燥し赤く荒涼とした大地の星になってしまったかを知る新たな手がかりになるかもしれません。

 
 
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