Uber自動運転車の死亡事故「横断歩道外を渡る歩行者想定せず」との最新報告。現在は修正済み

システムがブレーキをかけたのは衝突1秒前でした

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2019年11月7日, 午後 04:00 in Transportation
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Aaron Josefczyk / Reuters
2018年3月に、道路を横断していた歩行者を死亡させる事故を起こしたUberの自動運転テストカーが、システム的に横断歩道のない場所を横断する人を想定していなかったことがわかりました。

米国家運輸安全委員会(NTSB)は最新の調査報告で、Uberのシステムは犠牲になったElaine Herzberg氏を正しく認識できず、それが動いていてぶつかる可能性があることを衝突の1.2秒前まで判断しなかったと述べています。それは、減速するには遅すぎるタイミングでした。さらに問題なのはHerzberg氏を歩行者と認識できなかった理由が、横断歩道でない場所を横断する歩行者を考慮していなかったというところ。さらに、そのような状況下においてはブレーキ開始を1秒間保留し、その間に回避経路を算出したり、運転席のドライバーに操縦を任せる設計になっていたと報告されました(現在はその処理は削除されています)。

実際のところ、Uberの自動運転システムは衝突の約6秒前にはHerzberg氏を認識していました。しかしそこには横断歩道がなかったため、システムは彼女を歩行者として分類しませんでした。まして横断歩道でない場所で道路を横断する歩行者がいるという想定はプログラムに含まれていませんでした。

この事故以前にも、Uberの自動運転テストカーは37の事故に関与していました。うち33件はUberのクルマに他社が接触・衝突したものですが、2つのケースにおいては自動運転プログラムが路上に存在する危険を特定できていなかった可能性が指摘されています。

Uberは2018年12月から再開した自動運転のテスト走行に、事故後大幅に改修したシステムソフトウェアを使用しています。
このソフトウェアでは事故発生時のデータを使って新ソフトウェアのシミュレーションも行われ、衝突する少なくとも88m手前で歩行者を認識し、約70km/hで走行中に衝突の恐れがある場合は少なくとも4秒前からブレーキを開始するようになっています。人間のドライバーの場合、70km/hから停止すれば約40mで停止できるとされるため、新しいソフトウェアもおそらく十分なマージンを持って停止できるはずです。

NTSBは11月19日に最終的な調査結果報告を行います。事故に関してはすでにUberには刑事責任はないとされましたが、事故発生時に前方注視を怠り、端末で人気オーディション番組「The Voice」を視聴していたとされるドライバーに対しては、いまだ刑事告発の可能性が残されています。




 

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関連キーワード: Accident, Arizona, Fatality, gear, NTSB, self-driving, Transportation, Uber
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