アメリカの裁判所が事件の容疑者にPCのパスワードを要求するのは違法だと判断

不利益になる供述の強要に当たるのだとか

中田ボンベ(Bonbe Nakata)
中田ボンベ(Bonbe Nakata)
2019年11月25日, 午後 06:30 in politics
0シェア
FacebookTwitter
RayaHristova via Getty Images
事件の証拠物として容疑者のパソコンを押収した際、パソコンにロックがかかっており、データが見られないということがあります。その場合、容疑者にパソコンのパスワードを求めるのは「法律上、違法に当たる」と、アメリカ・ペンシルバニアの最高裁判所が判決を出しました。

「Ars Technica」によると、ペンシルバニア州に住む男性が児童ポルノ法違反で捕まった際、児童ポルノ画像が入っていると思われるパソコンを押収。しかし、このパソコンはパスワードでロックされていたため、データを見ることができませんでした。

そこで検察が容疑者にパスワードを求めたところ、容疑者側は「不利益になる供述を強要してはいけない」という合衆国憲法修正第5条に違反しているとしてこれを拒否。一方の検察側は、すでに容疑者がこのパソコンの中に児童ポルノ画像が入っているのを認めていることを踏まえ、憲法に違反していないと主張。パスワードの開示を巡る裁判に発展しました。

開示についての最終的な判断はペンシルベニア州の最高裁判所にゆだねられましたが、最高裁は合衆国憲法に違反していると判断。検察のパスワード開示要求を退けました。担当したデブラ・トッド判事は、パスワードは単なる物理的なものではなく、証言と同じ「心」と直結しているものだと説明。そのため、証言の強要と同じだとみなしたとのこと。

デジタル社会における自由な言論の権利を守る「電子フロンティア財団」は今回の判決を受け、「今後はデータを自らのデバイスに保存し、政府が強引にパスワードを開示させるような状況を作らせないようすべき」とコメント。自由な権利を政府から守るいいきっかけになったとしています。

一方、今回の判決によって、同じようにパソコンのパスワード開示を拒否する容疑者が増える可能性もあります。そうなると、事件を捜査する側は証拠を探すのがより難しくなるでしょう。

【Engadget Live】iPhone 12発売日速攻レビュー

 

TechCrunch 注目記事新型コロナのソーシャルディスタンスを支援するビデオチャットアプリ8選

新型コロナウイルス 関連アップデート[TechCrunch]

 

関連キーワード: politics, privacy, security, technology
0シェア
FacebookTwitter