最新「HHKB Professional HYBRID Type-S」レビュー、8年来の相棒が至高の存在に進化した!

自分とPCが有線接続されているような感覚を得られるのはHHKBだけ

ジャイアン鈴木
ジャイアン鈴木, @giansuzuki
2019年12月11日, 午後 03:20 in desktops
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Engadget筆者は文筆業のはしくれ。キーボードには強いこだわりを持っています。頭に浮かんだ文章をWordに叩き込んでいくには、完全にストレスフリー、かつタイピングして快楽を覚えるような打鍵感のキーボードが必須です。そんな私が8年6か月ほど使い続けてきたキーボードがPFUの「Happy Hacking Keyboard(以下HHKB)」。そのラインナップが12月10日に一新され、3グレード16モデルで販売開始されました。今回PFUより実機の提供を受けられたので、レビュー記事をお届けいたします。
■そもそもHHKBってなに?
HHKBは1996年12月に初代機が発売されたハイエンドキーボードのロングセラーモデル。コンパクトサイズに合理的なキー配列で設計された基本コンセプトを20年以上継承しつつ、キータッチやマルチプラットフォーム対応などを進化させてきました。今年には「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」も受賞しています。

本製品のキースイッチには、キー押下時の静電容量値の変化を検出する「静電容量無接点方式」を採用。標準グレードはキーピッチ19.05mm、キーストローク4.0mm、押下圧45gで、高速打鍵性と静粛性を狙ったType-Sグレードはキー内部構造に特別設計を施し、緩衝材を採用した上で、キーストロークを3.8mmにチューニングしています。

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▲今回の新製品でも19.05mmのキーピッチ、キーストローク(3.8mmまたは4.00mm)、キー配列はまったく変更ありません。

......と仕様を列挙すると小難しくなるのですが、情緒的にお伝えすれば打鍵した際のブレは最小限、その感触は悦楽的。筆者お気に入りのType-SグレードのHHKBは、強いタイピングでも包み込むように受け止めるような、ちょっと大げさに言えばピアノの鍵盤のような打鍵感を味わえます。

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▲奥にあるのは私が8年6ヵ月酷使し続けてきたHHKB。ボディー自体はすっかり変色していますが、機構的にヘタリはありません。まだまだ数年単位で現役で活躍してくれるだけの耐久性が備わっています。

■新製品は3グレード16モデルをラインナップ

HHKBは3グレード16モデルが用意されており、初めて購入を検討する方はどのような違いがあるか悩んでしまいますが、下記プレゼン資料で一目瞭然。手短に言えば、Bluetooth接続・キーマップ変更に対応した標準モデル「HYBRID」(税込み価格30,250円)、高速打鍵・静粛性を実現した上位モデル「HYBRID Type-S」(35,200円)、Bluetooth接続、キーマップ変更機能を削った最廉価モデル「Classic」(25,300円)の3グレードが存在し、それぞれに英語配列、日本語配列、無刻印のキー、ブラックとホワイトのカラーが組み合わされます。ただしClassicのみ日本語配列は用意されていません。

というわけで、(3グレード×3配列×2カラー)ー2ということで、16モデルがラインナップされているわけですね。

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▲最廉価モデルのClassicには日本語配列は用意されていませんが、要望が多ければ追加を検討するとのこと。

■ニューモデルはどこが変わった?

新HHKBは合理的なキー配列、コンパクトサイズ、極上のキータッチを継承しつつ、「インターフェースの拡張と進化」「マルチペアリング機能の向上」「キーカスタマイズ機能の進化」の3点をアップデートしました。

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▲キーボード面。

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▲底面。ディップスイッチの設定例、コンビネーションキーの組み合わせが記載されています。

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▲電源には単3電池2本を使用します。動作時間はアルカリ電池使用時で約3か月。寿命のある内蔵バッテリーではなく、あえて交換可能な電池式が採用されています。

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▲底面のDIPスイッチで最低限のキー配置変更は可能です。

まず、「インターフェースの拡張と進化」については、USB接続とBluetooth接続の両方に対応しました(Classicを除く)。実は従来のBluetooth対応モデルはUSB接続できなかったんです。もちろんUSB端子はType-C端子を採用。古い規格のケーブルを持ち運ぶ必要はなく、また抜き差しにストレスはありません。

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▲PCとケーブルで接続する端子にUSB Type-Cを採用。ただしケーブルは付属していません。奥行きを考えるとL字型のケーブルを選ぶことをオススメします。

「マルチペアリング機能の向上」については、Bluetooth経由で最大4台まで、プラスUSBケーブル経由でもう1台接続可能です。コンビネーションキー「Fn+Control+1/2/3/4」でBluetooth経由の接続先に、「Fn+Control+0」でUSB経由の接続先にいつでも切り替えられます。ちなみにUSBケーブルでPCに接続したまま、Bluetooth経由のデバイスに切り替え可能。ワイヤレス利用時にもケーブルをわざわざ抜く必要はありません。

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▲HHKBはWindows、macOS、iOS、iPadOS、Androdに対応。Bluetoothによるペアリングを済ませておけば、いつでも素早くコンビネーションキーで切り替え可能です。

「キーカスタマイズ機能の進化」については、Windows用のキーマップ設定ツールが用意され、制御キー、文字キー全般をカスタマイズ可能になりました。従来の「DIPスイッチ」より、キーカスタマイズの自由度ははるかに向上したことになります。

なお現時点ではWindows用しか用意されていませんが、現在macOS用を開発中で、来年春にリリース予定。またWindows用のキーマップ設定ツールで設定したキーマップは当然macOS上でも反映されるので、現時点でも設定時のみWindows環境を用意すればよいことになります。

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▲下から上にキーを移動するだけで、キーの割り当てを変更可能。なおこのキーマップ設定ツールにはファームウェアアップデート機能も搭載されています。

■自分とPCが有線接続されているような感覚を得られるのはHHKBだけ

ほかのキーボードに時々浮気しつつも、8年6か月HHKBを使い続けてきた筆者にとって、今回の新製品はお世辞抜きで至高のキーボードです。従来のBluetoothモデルで感じていた不満点もすべて解消されており、今後メインキーボードとして活用していきたいと考えています。キーを叩いているはずなのに、まるで自分とPCが有線接続されているような感覚を得られるのは、筆者にとってHHKBだけなのですから。

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▲長年使い続けてきたHHKBは、もう脳に直結しているぐらいの感覚で文章をWordに吐き出せます。

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▲コンパクトなHHKBなら、長文を取材現場で書かなければならない国内・海外展示会でも頼もしい相棒になってくれそうです。発表会会場で使うにはType-Sでもちょっとうるさいので、さすがに自重します。

■キーストロークを1~1.5mm化して極上キータッチを実現した派生モデルもほしい

しかし、そんなHHKB信者の筆者でも、最近の薄型モバイルノートPCと交互に利用していると、使い始めに違和感を覚えます。モバイルノートPCの1~1.5mmのキーストロークと、HHKBの3.8mm/4mmのキーストロークはフィーリングが違いすぎるんですね。

繰り返しますが、原稿のほとんどをHHKBを接続したデスクトップPCで書いている筆者にとって、不変のHHKBは最上の相棒です。しかしモバイルノートPCをメイン機として使っているユーザーに向けて、キーストロークをモバイルノートPCと同等の1~1.5mmに寄せつつ、極上のキータッチを実現した派生モデルも求められていると筆者は考えます。それは他メーカー、他ブランドの役割かもしれませんが、ぜひPFUも手がけてほしいですね。

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